パクリ疑惑のあった2020年東京五輪旧ロゴ、新ロゴとともに登録の判断が出ていた!

パクリ疑惑のあった2020年東京五輪旧ロゴ、新ロゴとともに登録の判断が出ていた!

「サムライツ®」の弁理士、保屋野です。

パクリ疑惑で取り下げられるなど、
何かと話題になった、2020年東京オリンピック・パラリンピックのロゴマーク商標。

疑惑の旧ロゴと、新たに決定した新ロゴの商標出願が、
なんと同日に登録OKの判断、つまり登録査定の判断が下されました。

旧ロゴ
新ロゴ

J-PlatPat検索結果より引用)

旧ロゴの方(佐野研二郎さんの)は3年前の7月23日、
新ロゴの方(「組市松紋」(くみいちまつもん))は2年前の4月25日に

商標出願されましたが、
昨年12月に晴れて審査の結果、登録査定が出たということです。

(参考:旧ロゴ新ロゴ

この後、登録料を納付していれば、無事に商標登録となります

旧ロゴの方は、登録料納付しない可能性があり、
この場合は、出願が却下ということになります。

この新ロゴは、東京在住のアーティスト野老朝雄(ところあさお)さんの作品で、
応募総数1万4599件の中から選ばれたものです。
https://tokyo2020.jp/jp/games/emblem

大変シンプルなデザインなのですが、
実はよーく見てみると、いろいろ秘密が隠されているということで、
まとめサイトでは話題になっています。

これだけ審査の期間がかかったのは、
幅広くもれなく権利を取ろうとして、
全部の範囲の、商品やサービス(役務)を指定したから、
ということと、
権利範囲が広すぎるということで、
審査で一回拒絶されているからなんですね。

それで、ちょっと考えていただきたいのは、
佐野研二郎さんの旧ロゴの方も、
登録OKの判断が出ているってことなんです。

つまり、日本の商標法上は、問題ないという判断が下されたということなんですね

じゃああの騒動はなんだったんだ?ということにもなりますが、、
まあ、佐野さんの場合は、他の作品にもいろんな問題があったということで、
取り下げは流石にやむなしだったかなと思います。

ちなみに、佐野研二郎さんは、

元SMAPの3人が立ち上げた「新しい地図」のロゴマークを、デザインされたそうです

人って、一度や二度失敗することって必ずありますが、
それでもこんな風に立ち直れる、再出発できるんだっていう、
ある意味象徴的な出来事だなと思います。

2020年に向けて、心を一つにしてオリンピック・パラリンピックを迎えたいですね。