著作権の意思表示ツール「クリエイティブ・コモンズ」

著作権の意思表示ツール「クリエイティブ・コモンズ」

2022年1月7日

こちらのブログ内容は、音声で聞くこともできます。

https://stand.fm/episodes/61d83b3ef58f340007d6c943

みなさんは「クリエイティブ・コモンズ」という言葉をご存じですか?
正式には「クリエイティブ・コモンズ・ライセンス」と言いますが、
著作権者が自分の著作物、例えば絵とか写真とか文章とか音楽とか映像を
「この条件・この範囲なら自由に使ってもいいですよ」
という意思表示を分かりやすく示すためのものです。

サムネに表示されてますように、
人の形とか全部で4種類のアイコンの組み合わせが
6種類用意されています。

この4つのアイコンが、作品の利用の条件を示していて、
「この条件なら、私の作品を自由に使ってもOK」というパターンが
6つあるということですね。

したがって、何か絵とか音楽とか著作権に関わるものづくりをしている方は、
この6つのどれかの表示をすることで、
「この条件で自由に使ってくださいね」と意思表示することができます。

これによりどんなメリットがあるかというと、
まず権利の処理が楽であることです。
そして、うまくいけば、作品をより円滑に利用してもらって、
認知度を広げたりファンを増やしたりするきっかけになるんですね。

ちなみに、法律で決まった表示とか、国が決めた制度ではなく、
「クリエイティブ・コモンズ」という名前の
非営利で活動している国際的な団体が提供している
ライセンスの規格、そして表示方法になります。

ではそれぞれの表示がどんな意味なのか、
順番に解説していきます。

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まずは大前提で「CC」と書いてあるのは、
「クリエイティブ・コモンズ」であることを意味します。
宣言みたいなものですね。

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で、1つ目ですが、人の形をしたアイコン、
「BY」と書いてありますが、
これは「作品のクレジット(作者名、作品タイトル)を表示すること」を意味します。
「作者名、作品タイトルを書いてください」という意味ですね。

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次に、お金のマークに斜め線が引いてあるアイコン、
これドルの場合もあれば、ユーロの場合、日本円の場合もありますが、
「NC」と書いてあって、
「営利目的での利用をしないこと」を意味します。
「お金儲けで利用しないでくださいね」という意味です。

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そして、イコールの記号のアイコン、
「ND」と書いてありますが、
「元の作品を改変しないこと」を意味します。
「元の作品を改変しないで、そのまま使ってくださいね」という意味です。

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最後にCが逆になったような矢印のアイコン、
「SA」と書いてありますが、
「元の作品と同じ組み合わせのCCライセンスで公開すること」を意味します。
つまり、元のAさんの作品が、
例えば6つのパターンの左下の
「BYとNCの組み合わせ」パターンで公開されているとしたら、
「作者名、作品タイトルを書く」のと、
「営利目的での利用をしない」のが条件だから、
「Bさんも同じライセンスを引き継いで、クレジット表記と非営利目的の組み合わせで公開してくださいね」という意味です。
なので、Bさんが同じ組み合わせのライセンスで公開するので、
Bさんの公開したものをCさんが利用する場合には、
クレジット表記と非営利目的の組み合わせの条件を守ることになります。

このクリエイティブ・コモンズは、
もう20年ぐらい前からあるんですが、
まだ一部の意識高い系にしか知られていないのが、
やや残念なところです。

ただ最近は、さらに「CC0」というのも出てきて、
「いかなる権利も保有しない」
というのもあっていいんじゃないかということで、
利用され始めています。

「いかなる権利も保有しない」ので、
作者名、作品タイトルの表記も不要だし、
お金儲け目的で利用してもOK、
どんな風に改変しても大丈夫、
ということになります。

この「CC0」が注目され始めているのは、
実は話題のNFTの関係なんですね。
NFTって、買ったら全部の権利が自分のものになるような
間違った解釈がされることがあるんですが、
あくまで著作権は別物で元の作者に残るんです。
なので、NFTを買ったとしても、
画像をコピーしたりとか改変できなかったりするんです。

そういう点で、
NFTを買った人もメリットないし、
元の作者としても、いちいち許可するのも、ちょっと面倒だよねということで、
どうせなら思い切って、NFT買ってくれた人は全部自由にしちゃおうということで、
「CC0」の活用が期待されています。

NFTの話は、今回詳しくする時間がないのですが、
もし聞きたいという方がいましたら、
ぜひ今度のセミナーにご参加ください。

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※配信時点の判例通説等に基づき、個人的な見解を述べています。唯一の正解ではなく、判断する人や時期により解釈や法令自体が変わる場合がありますので、ご注意ください。