甲本ヒロト流のパクり方でパクる

甲本ヒロト流のパクり方でパクる

2022年1月5日

こちらのブログ内容は、音声で聞くこともできます。
https://stand.fm/episodes/61d56cc57d29d70007068abf

皆さんは「パクる」のはお好きですか?
私は以前、職業柄、パクるということにものすごく抵抗があって、
なんでも自己流でやろうとしてきました。

でも、ビジネスをしていく上ではパクることがすごく大事なんですね。
趣味の世界でも同じかもしれません。

何かうまくできるようになりたい、成果を出したい、突き抜けたいといった時に、
まずは、その分野で先に実績を出している人から聞いたり、調べたり、
本を読んだり、セミナーに出たりして学んで、
それをそのままやってみることは大事です。
営業だったら営業のやり方とかね。
文章の書き方とか、話し方とかもそうです。

自己流だと変なクセがついたり、なかなかうまくいかなかったり、
抜け落ちている部分に気づかなかったりするんですよね。
これだとうまくいかないか、うまくいくまですごく時間がかかります。

なので、最近はパクることの重要性がものすごくよくわかります。

ただ、パクるには結構知識と技術が必要です。
当然ですが、言葉とか図とかグラフ、絵とか写真などの画像や音楽、
HPなどのデザインといったものを表面的にそのまんまパクると、
著作権や商標権、意匠権などの権利侵害になる可能性があります。
これについては、これまでもさんざん説明してきました。

一方、パクリ先の人や企業の意図していることだとか、
心構えのような精神的な部分、
行動、コンセプトのような内面的なものをパクるのは権利侵害になりません。
アイディアも、特許権とか実用新案権の対象になるような技術的なものでない限り、
パクっても侵害にはならないんですね。

したがって、やるならこういった内面的・本質的な部分をパクるのが、
上手なパクリ方ということになります。

余談ですが、私は昔、「ザ・ブルーハーツ」というバンドが好きでして、
大学の時に軽音サークルでコピーとかもしていました。
ボーカルだったんですが、甲本ヒロトになりきって、
表情とか激しい動きとかもそのまんま真似してたら、
一部の人から「ヒロト」って呼ばれてた時期もあります笑

どうしてそっくりに見えた(他者評価なので、ご容赦ください汗)のかなって、今振り返ってみると、
「甲本ヒロトは、パフォーマンスしてる時に、こういう精神状態なんじゃないかな」
ってところを想像しながらやっていたんですね。
すっかりなりきって、流石に彼のように下半身丸出しはしませんでしたが、
体型とかも偶然似ていたので、よかったのかなと思います。

そんな甲本ヒロトさんが、以前ラジオで興味深いことを言っていました。

それは、
「人のマネをするとき、その人がギターを弾くときの衝動をマネする」
って言ってたんですね。

先ほどの例で言えば、
ブルーハーツの何をパクるのか?と言うと、
「ブルーハーツの音の出し方」とか「声の出し方」を表面上なぞってパクるのではなく、
「ヒロトはどんな風に歌いたいのか?」
「どうして彼はこんな風に歌いたくなったのか?」
「何に突き動かされたのか?」
その心をパクるという意味ですね。

これを聞いて「自分が大学時代にブルーハーツのコピーやってたのと同じだ!」と思いました。
そして今は「これビジネスでも使える方法だ!」って、思います。

さっき言ったように、
表面上をパクると、権利侵害になる恐れがあるけど、
内面とか本質をパクるのは、権利侵害にならないんです。
それどころか、パクってくる先が異分野だったりすると、
自分の業界では全く新しいイノベーションになるんですね。

例えば、
「ルイ・ヴィトンのようなファッションブランド」はただの表面上のパクりですが、
「ルイ・ヴィトンのような法律事務所」ってあったら、
どんなところなんだろう?と気になりませんか?
イノベーションですよね。

「ディズニーランドのような遊園地」って、中国でありましたけど、
ああいうはNGですが、
「ディズニーランドのような介護施設」だったら、
ちょっと入所してみたいですよね。

そういう感じで、異分野から内面的なイメージを拝借すると、
自分の分野では新しいし、権利的な問題もないので、
突き抜ける可能性があります。

そこまでしなくても、
うまくいってる人の真似をする時に、
表面上真似したらただの二番煎じですが、
その人のやっている意図とか、考え方とか、
目的とか理由とか行動とか、
そういう深いレベルでパクると、
自分のオリジナリティも出しつつ、
結果も出しやすくなるんじゃないでしょうか。