任天堂に学ぶ、商標の”公開戦略”

任天堂に学ぶ、商標の”公開戦略”

2017年10月13日

「サムライツ™」の弁理士、保屋野です。

初代ゲームボーイの正面デザインが商標出願されていたことが、
公開情報から明らかになりました!
もちろん、任天堂名義です(商願2017-123766)。
https://goo.gl/P5Efru

任天堂と言えば、「ニンテンドークラシックミニ」シリーズで、ミニファミコンやミニスーパーファミコンを発売して、話題をつくりました。
https://www.nintendo.co.jp/clv/
https://www.nintendo.co.jp/clvs/

今度はゲームボーイのデザインが商標出願がされたということは…
同シリーズのゲームボーイ版が出る布石か?
とネットで話題になっています。

新商品や新サービスの発表前・発売前に、その名称やロゴ等が商標出願されることはよくあります。
商標は原則早く出願した者勝ちなので、
うっかり出願前に公開してしまって、他者に先を越されてしまうのを防ぐためです。

逆に言えば、商標の情報は、企業の新商品や新サービスの予測を立てるためにも使えるんですね。

商標は出願から1~2か月程度で内容が公開されます。
そこで、正式な発表前に頃合いを見計らって出願し、
出願が公開された際にはバズらせることで注目を集め
正式な発表の際には、予約を受け付けて大量の注文を取る
公開のスケジュールを見ながら、こういう戦略を立てることもできます。

もちろん、”ゲームボーイミニ”が発売されると決まったわけではないですし、
自社では使わないけど、他者に権利を取られるのを防ぐ目的の防衛的な出願の可能性もあります。

しかし、商標の公開情報一つとっても、
さまざまな形で利用することができるということはいえますね。

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