※2025年2月4日配信メルマガVol.318より抜粋(一部加筆修正あり)
日本最大の産直通販サイト「食べチョク」
全国の農家や生産者から直接食材の取り寄せができる通販サイト「食べチョク」。
https://www.tabechoku.com/
自らのこだわりをアピールできて、
価格も自由に設定できるという点が生産者にウケて、
生産者と繋がれることに共感するユーザーも集まり、
日本最大の産直通販サイトとなっています。
創業者の秋元社長は、もともと野菜を生産する農家の出身。
中学生の時にお祖父さんが亡くなって廃業した後に
耕作地が荒廃してしまった経験から、
「農家がちゃんと事業を続けられるようにしたい」
という思いで創業したそうです。
“売れ筋ランキングなし”が生むリピート
ユーザーの消費行動で興味深いのが、
入り口は「美味しそうだから買いたい」というケースが多いのですが、
リピートする時は「この農家さんから買いたい」という、
“推し農家”を応援する人が多いのだそうです。
そのためか、ECサイトでありがちな「売れ筋ランキング」のようなものは設けていなくて、
リピート率や満足度が高い生産者が上位表示されるように設計しているそうです。
「食べチョク」がTシャツを着続ける理由:指名検索とブランド想起
そんな「食べチョク」は、マーケティングの一環として
秋元社長が頻繁にメディアに露出しているのですが、
必ず「食べチョク」のロゴが入ったTシャツを着ている点がとてもユニークです。
https://vivid-garden.co.jp/index.html#MEMBER
ありきたりな手法ではあるのですが、
ユーザーが特定のブランド名や商品名など、
明確な対象を指定して検索する「指名検索」(ここでは「食べチョク」)が、
メディア露出をすると増えるそうです。
名前がサービスをイメージしやすいのもいいですね。もちろん商標登録済みです(登録第6650407号)。
メディアに出ても社長自身のブランディングにはなるけど、
あまり自社の売り上げにつながらない…というケースが多い中、
この”Tシャツマーケティング”を活用した「食べチョク」は素晴らしいなと思いました。
そんな努力の甲斐もあってか、「食べチョク」事業単体では黒字化しているそうです。
ちなみに秋元社長は、このTシャツを40枚も持っていて、
入浴時以外の寝る時も着ているそうです。
気合いが違いますね笑
自身のことを「Tシャツ起業家」と称して本まで出版しています。
https://amzn.to/3Qky2ih
扱う商材が農産物という点もTシャツと相性がいいのでしょうが、
オンラインサービスを提供する会社ほど、
こういったありきたりなアナログ手法も織り交ぜていくと、
思った以上の効果を発揮するかもしれません。
※参考書籍「なぜあの商品、サービスは売れたのか?」(木下 勝寿 (著))
https://amzn.to/4hwqFzU
