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民法が改正されて、
今年4月1日から成年年齢が20歳から18歳に変わります。
したがって、
2002年4月2日生まれ~2004年4月1日生まれは、
18歳、19歳であるにも関わらず、
4月1日から一斉に「成人」となるわけですね。
なぜそうなったのかと言いますと、
選挙権とか国民投票権の年齢が18歳になったことと、整合性を取るためとされています。
18歳、19歳の方も、
自分の自由な意思で物事を選択し決定する権利を尊重しようというのと、
積極的に社会に参加してもらおうという建前です。
実際は、18歳を成人とする外国が結構多いので、
グローバルスタンダードに合わせる形にしたかったのではないかと思います。
いずれにしても、18歳、19歳が成人になるわけなので、
今後は親の同意なく契約もできることになります。
親御さんはぜひご注意ください。
スマホの契約とか、一人暮らしでアパート借りるとか、クレジットカードを作るとか、車買うとか、ローンを組むとか、
自分1人の判断でできるようになります。
また、商標出願とか特許出願も、
18歳、19歳なら親の同意なくすることができます。
契約できる人が増えるということは、
ある意味マーケットが拡大すると見ることができますよね。
もちろん、18歳、19歳でそこまで資本力を持っている人は稀ですが、
一応、顧客や取引先の対象が広がるということになります。
ただ逆に言えば、
変な契約や不利な契約を交わしてしまう可能性もあるので、
家庭での教育というのも大事になってきますね。
ちなみに、女性の婚姻開始年齢が、
18歳に引き上げられます。
現行だと、男性が18歳、女性が16歳だったわけですが、
いずれも18歳ということになりました。
ただし、4月1日の時点ですでに16歳の女性は、18歳未満でも結婚できます。
これがややこしいですよね。
4月1日に16歳になる女性は当日結婚できるけど、
その翌日の4月2日に16歳になる女性は、
2年後の4月2日まで結婚できないということです。
それから、お酒やタバコ、それから競馬とかの公営ギャンブルについては、
20歳以上のままです。
これはちょっとどうなのかなと思いますが、
一応、健康被害とギャンブル依存症対策のためにそうしているとのことです。
あと、成人式も関係ありません。
これは各自治体が色々検討しているとのことです。
最後に、親が離婚してしまった場合の養育費についてですが、
こちらは法務省の見解では、
養育費の取り決めをした段階では20歳までとしてるのだから、
4月から18歳に引き下げられるわけではない、としています。
不利益になってしまいますからね。
ただ今後は、何年何月何日まで養育費を支払うと、
期限を明確に決めることが望ましいよねと言っています。
今後離婚をされる方は、お気をつけください。
※配信時点の判例通説等に基づき、個人的な見解を述べています。唯一の正解ではなく、判断する人や時期により解釈や法令自体が変わる場合がありますので、ご注意ください。