商標登録しても安心ではない?異議申立てを受けたときの対応と対策を解説

商標登録しても安心ではない?異議申立てを受けたときの対応と対策を解説

商標登録したのに異議申立てを受けた!?

「商標登録が認められたからもう安心…と思ったら異議申立てを受けた!」
「せっかく登録した商標が取り消されるかもしれない?」
「異議申立てを受けたらどう対応すればいいの?」

商標登録は、特許庁の審査を通過しても100%確定ではありません
登録公報に掲載されてから2ヶ月間は「商標登録異議の申立て」が可能で、取り消しのリスクがあります!

本記事では、異議申立ての概要・リスク・対応方法・弁理士に相談するメリット について詳しく解説します。

まずは、商標登録異議の申立てとは何かを確認しましょう。


商標登録異議の申立てとは?

✅ 商標登録後でも取り消される可能性がある!

商標登録異議の申立てとは、特許庁が商標登録を認めた後に、第三者が異議を申し立てて登録を取り消す手続きです。2024年は、291件の異議申立てがありました(商標登録件数は132,011件なので、さほど多くはないですが)。

  • 商標公報に掲載されてから2ヶ月以内 に申し立てが可能
  • 誰でも異議申立てができる(利害関係の有無を問わない)
  • 異議申立てが認められると、商標登録が取り消されることもある!

📌 「登録された=確定」ではなく、2ヶ月間は異議申立てのリスクがあると知っておくことが重要!


異議申立てを受ける主なケース

✅ 1. 既存の商標と類似している、または混同のおそれがあると判断された場合(商標法第4条第1項第11号・第15号)

  • 先に登録されている商標と類似していると、商標法第4条第1項第11号に違反するとして異議申立てを受けることがある。
  • また、類似していなかったり、先行商標が登録されていなくても、取引者・需要者が誤認・混同するおそれがある場合は、商標法第4条第1項第15号違反として異議申立てがされることもある。
  • 特に、有名な商標やブランドに似た商標は、出所の混同を理由に異議申立てがされるケースが多い。
hoyano
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実際の事件:
商標「Album Hair」を役務「美容,理容」について出願し、登録を受けたところ、第三者より異議申立てされました。
その結果、その異議申立人が保有する先行登録商標「ALBUM」に類似し、商標法第4条第1項第11号に該当するとして登録が取り消されました(異議2022-900101)。

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実際の事件:
商標「」を役務「飲食物の提供」について出願し、登録を受けたところ、総合ディスカウントストア「ドン・キホーテ」の運営会社より異議申立てされました。
その結果、申立人のブランドの著名な略称「ドンキ」と相紛らわしく、経済的・組織的に何らかの関係者の役務であるかのように、出所の混同を生ずるおそれがあることから、商標法第4条第1項第15号に該当するとして登録が取り消されました(異議2022-900350)。

💡 有名な商標と近似している場合、登録後に異議を申し立てられるリスクがある!


✅ 2. 公序良俗に反すると判断された場合

  • 「公序良俗に反する商標(商標法第4条第1項第7号)」として異議を申し立てられることがある。
  • 差別的・侮辱的な表現、他人の権利を侵害する商標は特に注意!
hoyano
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実際の事件:
商標「ドッグフードは毒フード」を出願し、登録を受けたところ、第三者より異議申立てされました。
その結果、「法令等に従って製造販売されている安全な商品が毒であるかのように誤解・危惧し、購入を躊躇することで、ペットフード全体の売上が減少し、産業の発展を阻害するおそれがある」と判断され、商標法第4条第1項第7号に該当するとして登録が取り消されました(異議2022-900360)。

💡 登録前に、商標の意味や社会的な影響をよく確認することが重要!


✅ 3. 需要者が認識できない一般的な表現だった場合(商標法第3条第1項第3号)

  • 識別力がないと判断され、商標法第3条第1項第3号に違反するとして異議申立てを受けるケースも。
  • 商品や役務の説明的な表現はリスクが高い!
hoyano
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実際の事件:
商標「清潔力」を、商品「洗濯用洗剤」について出願し、登録を受けたところ、第三者より異議申立てされました。
その結果、「清潔」の文字は「よごれがなくきれいなこと。」の意味、「力」の文字は「能力。力量。実力。」の意味を有する語であり、本件商標は「よごれがなくきれいにする能力」程の意味合いを一般に認識させるにすぎないから、商標法第3条第1項第3号に該当するとして登録が取り消されました(異議2022-900155)。

💡 商標出願時に、説明的な表現ではないか、識別力が十分かをチェックすることが大切!

hoyano
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これら以外にも、異議申立てを受けるケースは多々(30以上)あります。


異議申立てを受けたときの対応策

✅ 1. 異議申立ての通知を確認し、対応を決める

  • 特許庁から異議申立ての通知が届いたら、まずは内容を確認!
  • 異議の理由をしっかり把握し、対応方針を検討することが重要。
  • 申立てがあった時点では何もすることができないので、まずは特許庁の判断を待つ。
  • 登録性に問題がない場合は商標登録を維持する」旨の「異議の決定」が通知される。
  • 登録性に問題がある場合は取消理由通知」が通知される。

📌 何もしないと商標登録が取り消される可能性があるため、必ず対応を検討!


✅ 2. 「取消理由通知」された場合は、意見書を提出し、登録維持の正当性を主張する

  • 異議申立ての内容が認められ、特許庁より「取消理由通知」がされた場合、意見書を提出して登録維持を主張できる。
  • 識別力があることや、既存の商標とは異なること等、登録の正当性を証拠とともに説明
  • 負ける(登録が取り消される)確率は10〜15%程度とさほど高くはないが、「取消理由通知」がされた場合は取り消される可能性が高いので要注意。

📌 弁理士に相談して、効果的な意見書を作成することが成功のカギ!


✅ 3. 必要に応じて商標の使用実績を提出する

  • 商標法第3条第1項第3号違反の場合は、実際に商標を使用して全国的に広く知られていることを証明すれば、異議申立てを退ける材料になることも。
  • 販売実績や広告資料を準備して、審査官にアピール!

📌 使用実績を証明できる場合は、積極的に活用しよう!


商標専門弁理士に依頼するメリット

異議申立ての内容を分析し、適切な対応策をアドバイスできる
意見書の作成をサポートし、登録維持の可能性を高める
過去の判例や事例を活用し、最適な主張を構築できる

💡 「異議申立てを受けたが、どう対応すればいいかわからない!」という方は、弁理士への相談が安心です!


まとめ – 商標登録したら異議申立てに備えよう!

商標登録しても、登録公報の掲載から2ヶ月間は異議申立てを受ける可能性がある!
異議申立てが認められると、商標登録が取り消されるリスクも!
異議申立ての結果、「取消理由通知」を受けたら、意見書を提出するなど適切な対応が必要!
弁理士に相談すれば、登録維持の可能性を高めることができる!

商標登録はゴールではなくスタート。異議申立てに備え、適切な対策をとりましょう!