※2021年8月31日配信メルマガVol.139より抜粋(一部加筆修正あり)
技術力の高さを商標でブランド化
金属の研磨・加工の分野で優れた技術を持っている
「東洋ステンレス研磨工業」という中小企業があります。
https://www.toyo-kenma.co.jp
福岡の会社で従業員35名ほどの小さな会社ですが、
特許だけでなく商標も活用して、
その技術力の付加価値をより高める工夫をしています。
オリジナルブランドを作って価値を伝える
付加価値を高める商標は2種類あって、
まず1つ目は、「MAKO」というオリジナルブランドを持っていること。
これは、同社が生み出すプロダクトを総称して名付けたものです。
具体的な1つの商品名ではなく、
商品・サービス全体を表す語として
ブランド化しているのがユニークですね。
これにより、高い技術力が種々の商品・サービス全体に発揮されているような、
そんなイメージを抱かせるから不思議です。
「デザイン金属ライブラリ」というサイトを立ち上げ、
「MAKO」の採用事例や、
職人たちのものづくりの姿勢も合わせて発信しており、
ブランドの価値を丁寧に伝えているのが分かります。
https://www.mako-metal.com
「MAKO」の下部には「JAPAN」の文字も配置され、
「MAKO/JAPAN」の形で商標登録もされています(登録第6320221号)。
以前のブランド名は「mako」でしたが、
大文字で表記することで、迫力が出て、
さらにJAPANブランドの品質の高さを印象付けています。
企業精神のブランド化で社内のモチベーション向上
次に、2つ目は、「金属化粧師」と称して企業の精神をブランド化していることです。
同社HPによると、
当社はステンレス(金属)を研磨する事で無骨な金属(表情)に様々な特性を与え、綺麗にし、その価値を高めていく職業である
私たちは研磨技術とコーティング技術を融合した技術者であり、アーティスト感覚をもつ「金属化粧師」である
と、自らの仕事への姿勢や誇り高さを表現しています。
https://www.toyo-kenma.co.jp/policy
こういった姿勢を分かりやすく表現した言葉が、
名刺などに書いてあれば、対外的なアピールにもなるし、
社内で目にするたびに、社員たちの意識向上にも通じてきます。
そしてこの「金属化粧師」も商標登録されていて(登録第5422882号)、
他社にはない特徴として、
社内の技術者たちのモチベーション向上につなげているのですね。
弊所のお客様にも、
こうした自社の姿勢を表す言葉を商標登録されているお客様がいらっしゃいますが、
やはり同様に、その技術力やサービス力に誇りを持って事業をされています。
このように、具体的な商品・サービスとはまた違った商標の活用法もあるので、
検討されてみてはいかがでしょうか。
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