アドラー心理学から考える会社が幸せになる条件

アドラー心理学から考える会社が幸せになる条件

※2020年10月20日配信メルマガVol.94より抜粋(一部加筆修正あり)

アドラー心理学の「人間が幸せになるための3つの条件」

人間はどんな時に幸せを感じるのでしょうか?
そのための条件がわかれば、とても満たされた人生を送ることができますよね。

アドラー心理学では、人間が幸せになるための「3つの条件」があると指摘しています。

1つ目は「自己受容」で、「ありのままのこの自分を受け入れている」状態です。
2つ目は「他者信頼」で、「条件をつけずに他者を信頼している」状態です。
3つ目は「他者貢献」で、「自分が他者にできることを実践している」状態です。
(存在しているだけで他者に貢献できていると感じられれば最高ですね)

これらが同時に満たされることで、人は自分の居場所を感じることができ(共同体感覚)、
誰かの役に立つことで、自分を受け入れて自分の価値を実感することができる、
つまり幸せを感じられるのですね。

仕事で3つの条件を満たすには?

ではそのために、
仕事において何をすればいいのでしょうか?

私は、
自分の得意なことで他者の役に立つ
ことだと考えています。

「自分の得意なこと」を認識する時、自然とありのままの自分を受け入れています。
そして「自分の得意なこと」は、やっていて楽しいから継続できます
それが「他人の役に立つ」のなら、相手に喜んでもらえるし、
おまけに対価までいただけるから、
ますます嬉しくなって、どんどん幸せを感じられると思うんですね。

組織で実践している岡山で人気No.1の会社

それを組織でできれば、とても幸せなチームができるのではないでしょうか。
例えば、岡山に「両備」という、
陸運を中心に、観光、ICT、生活関連、まちづくり、社会貢献といった
様々な分野のグループ企業を擁する持株会社があります。
(ダイカスト製品で有名な広島のリョービとは別企業)
https://ryobi.gr.jp

両備グループは、企業数50社以上、従業員数約10,000人に上りますが、
岡山で一番人気の就職先企業なのだそうです。
その理由は「社員を大事にする」姿勢。
経営理念として「忠恕=真心からの思いやり」を掲げており、
「社員の幸せ」=「健康」×「能力」×「やる気」+「夢」という
「社員の幸せの方程式」なるものを作成しています。
その「社員の幸せの方程式」に基づいて、
福利厚生や人財育成、ダイバーシティ推進などに力を入れ、
社員が積極的に働きやすい職場づくりに取り組んでいるのですね。

「自分の得意なことで他者の役に立つ」ことをすると、
幸せになると言いましたが、
両備グループは、まさにその人その人に合う事業を作っていったそうです。
社員に合わせて事業を作ると言うのは、あまり聞いたことがありません。
結果、50社もの多様な事業を営むグループ企業になりました。
社内カンパニー制度を採用していて、それぞれの会社が責任を持って担当することで、
スピーディな判断ができるし、
景気の変化にも強い企業体質が出来上がったのでしょう。
(さすがにコロナ禍では大変なようですが)

両備グループのように、社内分社までしなくとも、
社員1人1人のありのままを受け入れ、
それぞれが信頼しあえる関係性を作り、
各々の適性に合った配置をして、他者貢献できる仕組みができれば、
「人間が幸せになる」だけでなく、
「会社が幸せになる」レベルにまで高められそうですよね。

アドラーの言う「3つの条件」を満たす企業が、
この先日本に増えたらいいなと思いました。

※参考:「幸せになる勇気」(岸見 一郎 (著), 古賀 史健 (著))
https://amzn.to/4hqMhh9

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