※2023年2月21日配信メルマガVol.216より抜粋(一部加筆修正あり)
高齢者の4分の1は「アクティブ・シニア」
日本の65歳以上の高齢者(シニア)の人口は3640万人で、
総人口に占める割合は29.1%と約3割に達しています。
(2021年9月15日時点の推計)
ところが今の時代、
65歳くらいで「高齢者(シニア)」と呼ぶことに
いささか違和感を感じる人も多いのではないでしょうか。
もちろん、介護を必要とするシニアもいますが、
まだまだ働いている元気なシニアもたくさんいます。
弁理士のような士業の業界は、生涯現役の人が多いですし、
弊所のお客様でも、80歳を超えてから起業され、
今なお精力的に活動されている方もいらっしゃいます。
そんな、仕事や趣味に意欲的に取り組んで、
イキイキと活動している「アクティブ・シニア」は、
シニア全体の25%を占めると言われていて、
その購買力においても労働力においても、
無視できない存在になっていますよね。
介護にシニアを積極的に採用する理由
そんなアクティブ・シニアを働き手として積極的に採用するビジネスモデルを
いち早く取り入れた企業に
「かい援隊本部」という会社があります。
http://www.kaientai-h.co.jp/index.html
介護業界では人手不足が深刻化していると言われていますが、
実は介護を必要としている人は、人口の18%くらいしかいません。
そこでこの会社は「元気な高齢者が要介護の高齢者を支える、高齢世代の相互扶助をすべきだ」という考えのもと、
なんとシニアがシニアの介護を行なっているのです。
確かに、若い人が家族の介護や看護を理由に仕事を辞めてしまって、
「介護失業」になってしまう事態が増大し、社会問題になっていますよね。
働き盛りで仕事を辞めてしまって、労働力も消費力も失ってしまうのは、
国家の損失であると思います。
また、介護の現場は重労働かつ低賃金のため、離職率が高く、
若いスタッフが入っても、負担を感じて辞めてしまう人が多いです。
シニアでも働きやすいシフト
そんな中で、元気に働けるシニアに目をつけて、
労働力として使う仕組みを考えたのは素晴らしいですね。
といっても、介護の重労働にシニアをこき使っているわけではなく、
「ハーフワーク」といって、週3日、2人1組の無理のない働き方を案内しています。
若い人と違って、たくさんの収入を必要とするわけでもなく、
短時間で自由なシフト調整が可能なシニアにとって、
意外と働きやすい仕事なのかもしれません。
このようなビジネスモデルを考えたのも、
「かい援隊本部」の代表自身が、2011年に60歳でこの会社を起業しており、
子や孫世代から介護の重い負担を取り除きたいとの想いから発想したのだそうです。
シニアに介護されると、なぜか元気に?!
噂によると、介護されている側は、
若い人に介護されていると、自身とのギャップを感じて、
「介護される側」らしくなってしまうのですが、
同世代の人に介護されると、
「なんで同じシニアに介護されているんだ?」
と思い、元気になってしまうことがあるそうです。
中には、元気になった結果「介護する側」に回った例もあるのだとか。
介護を通じて元気な人が増えるなら、
こんなにいいことはないですよね。
日本だけでなく、今後少子高齢化で悩む海外諸国でも、
こういったモデルは参照されるかもしれません。
介護に限らず、さまざまな業界で、
シニアの方々と非シニア世代の人たちが支え合って、
みんなが活躍し続ける時代に時代になるといいですね。
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