※2022年2月8日配信メルマガVol.162より抜粋(一部加筆修正あり)
任天堂は、1人の社員の入社により世界的なゲーム会社に
ファミリーコンピュータ(ファミコン)やゲームボーイ、
Nintendo Switch等のゲーム機で有名な「任天堂」は、
もともとゲーム会社ではなく、
花札やトランプなどを販売する会社でした。
ところが、ある社員が入社したことで、
アナログなおもちゃを販売する会社、
そしてゲームを販売する会社へと
変貌を遂げました。
その”ある社員”というのが、
「横井軍平」さんです。
横井軍平氏の遊び心からヒット商品が誕生
横井さんは、任天堂に入社後、
設備の保守点検の仕事に就きましたが、
あまりにも暇なので、
仕事中におもちゃを作って遊び始めたそうです。
そのおもちゃに、当時の山内溥社長が目をつけて、
商品化を命じたのが「ウルトラハンド」という商品です。
アームハンドの単純な仕組みで伸び縮みする動きが
面白いということで人気となり、大ヒットしました。
これを機に、横井さんは開発課に配属となり、
ヒット商品を連発させることになるのですが、
ヒットの背景には横井式の発想法が存在しました。
横井式「枯れた技術の水平思考」で生まれたヒット商品
その発想法を「枯れた技術の水平思考」と言います。
文字通り、使い古された技術を異分野に応用して、新しい着想を得る考え方です。
ラブテスター
その最初の例が「ラブテスター」という商品。
単なる電流計を、「愛情を測る機械」として用いました。
愛情度が高い男女が手を繋いで、もう片方の手でラブテスターを握れば、
当然手に汗をかくので、電流が流れやすくなり、
「高い愛情度」が示されるというものです。
結果、中学生ぐらいから大人まで夢中になったとのこと。
光線銃
他の例としては、「光線銃」が挙げられます。
「光線銃」というぐらいだから、
銃に工夫が凝らされて、レーザー光線が出るのかと思いきや、
なんと懐中電灯の電球を用いました。
コスト面から考えてのことです。
工夫を施したのは的の方で、
太陽電池を活用して、「光センサー」として利用しました。
まさに「枯れた技術の水平思考」ですね。
ゲームボーイ
極めつきは「ゲームボーイ」です。
ゲームは子供向けで、外で遊べる用。
そこで、液晶テレビに使われている「チップオングラス」という技術に着目し、
これならコストが下げられるということで採用しました。
また、カラー版が出るまで、モノクロ画面表示しかできませんでしたが、
それもカラーだと「コストが高くつく」ことと、
「電池寿命が短くなる」ことが理由です。
ゲームは中身の面白さが大事で、
カラー表示や処理スピードなどは二の次でいいと考えていたんですね。
以上より、「最新・最先端の技術」でなく、
「過去の使い古された技術」であっても、
ユーザーのニーズに合う商品であれば、
ヒット商品は作れるのだと言えます。
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