※2023年11月14日配信メルマガVol.254より抜粋(一部加筆修正あり)
「0秒チキンラーメン」の優れたポイント
日清から発売されている「0秒チキンラーメン」をご存知でしょうか。
https://www.nissin.com/jp/products/items/11309
「チキンラーメン」といえば、
日清が開発した、
お湯を注ぐだけで食べられる
世界初のインスタントラーメンで有名ですが、
「0秒チキンラーメン」は、
そのままかじる用に新たに開発した商品になります。
ベビースターラーメンみたいなお菓子ですね。
「0秒チキンラーメン」の優れた点は、
著名な「チキンラーメン」のブランドを利用して、
おそらく「チキンラーメン」の製造設備をそのまま使って、
塩分の量を抑えただけの商品でありながら、
カテゴリーが「ラーメン」から「お菓子」に変化している点です。
既存のブランドの知名度を使いつつ、
追加の設備投資を必要とせずに、
販売チャネルも既存のスーパーやコンビニなどで変わらないのに、
商品ターゲットが変わっているのです。
これが「ラーメン」だと、自社商品と競合してしまうのですが、
今まで日清が進出していなかった「お菓子」の分野なので、
自社商品とも競合せず、新規の顧客層を開拓でき、
売上も利益も拡大できることがわかりますよね。
「0秒チキンラーメン」開発のきっかけ
そもそも「0秒チキンラーメン」の開発は、
日清のキャンペーンで、
「チキンラーメン」の食べ方として、
「そのまま食べる」方法を提案したことから始まったようです。
そしてキャンペーン後も
「そのまま食べる」お客さんがいたことから、
「それなら」ということで開発に至ったようです。
普通はお湯を注いで3分待つのに
「そのまま食べる」から
「0秒チキンラーメン」
というネーミングのセンスが光りますね。
「0秒〇〇」のネーミングと商標登録が続出
そして、最近は他にも「0秒〇〇」というネーミングをよく見かけます。
元々は、「0秒チキンラーメン」よりも前の2013年に、
元マッキンゼーの赤羽雄二さんが書かれた著書
「ゼロ秒思考」
https://amzn.to/3srMIni
に由来しているのだと思いますが、
ここ数年の間で
「0秒レモンサワー」「0秒ワイン」「0秒コーヒー」
「0秒スキンケア」「0秒決済」「0秒トリートメント」
「0秒コミュニケーション」
などが商標登録されています。
「時間がかからない」という特徴を
「0秒」という言葉でキャッチーにまとめる利便性がよくわかりますね。
ネーミングから商品やサービスを開発
そして、この「0秒〇〇」というネーミングをヒントにして、
新しい商品やサービスを思いつくこともできます。
今まで時間がかかっていたことを
工夫により時間がかからないようにするにはどうしたらいいか?
その商品・サービスに「0秒〇〇」と名付ける。
(当然ですが、できれば早い段階で商標出願する)
このように発想することもできるのです。
普通は商品ができてからネーミングすると思いますが、
「ネーミングから着想して商品開発してみる」
というのも面白いと思いますよ。
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