京都のコーヒー専門店がグローバルブランド化できた理由とは?

京都のコーヒー専門店がグローバルブランド化できた理由とは?

※2023年7月25日配信メルマガVol.238より抜粋(一部加筆修正あり)

グローバル展開する京都のコーヒー専門店が生まれた背景

京都から世界23カ国に157店舗を展開する
コーヒー専門店「% ARABICA(以下、アラビカ京都)」をご存知でしょうか?
https://arabica.coffee/

グローバル展開している日本発のユニコーンブランドということで
現在注目されています。

代表の東海林克範(Kenneth Shoji)氏は、
家業である印刷資材のメーカー商社の3代目でしたが、
東日本大震災後、香港に移住し、
新規事業を検討していました。

初めは商社としての強みを活かすべく、
世界最高峰ともいわれるシアトルのエスプレッソマシン
「スレイヤーエスプレッソ」の代理店事業に乗り出すことに。

その後、コーヒー豆の販売もということで、
ハワイでコーヒーの木2000本ほどある農園を購入しました。

さらに、2013年に香港で初の”アラビカ種”の豆を使ったカフェをオープンし、
注文を取ってから焙煎をするスタイルで話題になります。

そして満を持して、2014年に京都の東山にアラビカ京都をオープンし、
次々と世界に店舗展開をして今に至ります。

アラビカ京都の特徴

アラビカ京都の特徴は
有名な観光地や美観を大切にしたロケーションと、
白をベースとしたシンプルで洗練された店舗デザイン
印象的な「%」のロゴ
そして、オリジナルのコーヒー豆を、
腕利のバリスタ最高級エスプレッソマシンを使って、
丁寧に一杯ずつ淹れたコーヒーを味わえる点です。

特に「カフェラテ」は、ラテアートが楽しめるということで、
インフルエンサーなどにも人気です。

ちなみに、「%」の記号をロゴに用いているのは、
木にコーヒーチェリーがなっているように見えることからだそうです。
シンプルながら目立つこのロゴを付したグッズも売れていて、
コーヒー豆はもちろん、コーヒーフィルター、コースター、
マグカップやタンブラー、豆を保存するキャニスター、
トートバッグや靴、傘まで販売しています。

アラビカ京都がグローバルブランド化を発揮できる理由とは?

アラビカ京都がここまでうまくいっているのは、
なんといっても「ブランディング」の力です。
もちろん、コーヒーが高品質で美味しいというのは大事ですが、
「日本のミニマリズム」の精神を感じさせるデザインの統一感
外国でも支持
されているようです。

「%」も世界各国共通の記号であり、
言語や文化を問わず誰でも認識できるという点でも
グローバル展開しやすかったのだと言えます。

世界に展開することを考える場合、
「いかに認識されやすいか」
という点を考慮して、
ブランド名やロゴなどを考える
ことも大事です。

商標面でのデメリット

もちろん、認識されやすい商品名やロゴは、
既存のブランドのものと類似しやすかったり
そもそも商標登録しづらかったりする
デメリットもあります。

「%」単体のロゴは、記号1文字なので登録できないし、
コーヒーに「ARABICA」は、豆の種類を意味するので、
コーヒーの分野では登録できません

そこで、アラビカ京都は
「%」と「ARABICA」を組み合わせた
「% ARABICA」の形で商標登録
しています。

このように、商標登録する際には、
ちょっと工夫が必要なのですね。

※サムネ画像は「アラビカ京都 公式Instagram」より引用

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