他の企業の商品・サービス名のネーミングの仕方

他の企業の商品・サービス名のネーミングの仕方

※2021年9月7日配信メルマガVol.140より抜粋(一部加筆修正あり)

他の企業はネーミングをどう決定している?

商品やサービスの名前(商標)をネーミングするとき、
他の企業はどのように決定しているのでしょうか?

これについて、特許庁の調査研究報告が参考になるので、シェアしていきます。
※以下、引用符(””)部分は「商標権取得による効果及び商標制度の活用に関する調査研究報告書」より引用
https://www.jpo.go.jp/resources/report/sonota/document/zaisanken-seidomondai/2018_01_zentai.pdf

①顧客目線で考えたネーミング

まず、

自分達の思いを押し付けるのではなく、相手からどう見えるのかということを考慮して商標を決定する。(製造業)

名称は顧客の意見を反映させるため、営業からの情報や意見を十分組み込むようにしている。(製造業)

といった意見がありました。

やはりネーミング1つとっても、「顧客目線」で考える企業は多いようです。
そもそも商品やサービスは、
まずはお客さんの目に留まらなければ、
手にとって購入してもらえません

そういう意味でも、お客さんの興味関心を引くネーミングにすることは大切ということですね。

②差別化されたネーミング

それから、

およそ他社が考えない極めてユニークなブランドを選定。斬新インパクトがあり、覚えられやすく、かつ製品に対する思いを込めたネーミングをしている。(製造業)

ネーミングにこだわるのは、そこで差別化することで売れると考えているからである。(製造業)

とあるように、
同業他社との「差別化」を重視する会社も多いようです。

名前が似ていると、品質も近いものをイメージしてしまうし、
お客さんが誤って相手方商品を手にとってしまうことがあります。

相手が商標権を取得している場合には、
こちらが商標権侵害で訴えられてしまうこともあるので、
ネーミングの差別化は必須だと考えられます。

③インパクトを与えるネーミング

また、差別化とも近いのですが、

ネーミングは面白いけれども中身は本物ということを大事にしている。ネーミングは需要者に、「話のネタになる」とか「これはいったい何だ?」といった感情を沸かせることを大事にしている。(製造業)

「これは何だ」「どういう意味なんだ」「かわいいね」「斬新だね」といった消費者の声が聞こえてくるネーミングでないといけない。商品名は消費者にインパクトを与えるものである必要がある。(農林水産業)

という声もあるように、
お客さんの感情が動くような「インパクト」を意識している会社も見受けられます。

名前のインパクトが強いと、それだけ興味関心を惹きやすくなりますし、
SNSなどでシェアされたり、
メディアに取材されたりする副次的な効果もあります。

つまり、インパクトあるネーミングは、
無料でPRする効果を発揮することもあるので、
非常にコストパフォーマンスに優れたマーケティング施策の1つとも言えるのですね。

④商品やサービスの機能や品質が伝わるようなネーミング

さらに、どういう視点でネーミングするかについては、

商品の特性が消費者により伝わりやすい名前を考えている。(製造業)

昔は無かったものを作りだしたというところもあるので、名前を見ただけで機能が分かるような名前の付け方をしている。(製造業)

とあるように、
全く意味を想起できない造語というよりは、
商品やサービスの機能や品質が伝わるようなネーミングを心がける会社が多いようです。

アンケート結果でも、「インパクト」重視のネーミングよりも、
「品質や機能が伝わりやすい」ネーミングの方が多かったです。

弊所「サムライツ®︎」は、
サービスの機能や品質が伝わるようなネーミングではなく、
(顧客視点でもなく)
私個人の思いを乗せた名前になっているので、
その点はやや失敗かなと思います。
(語呂など非常に気に入ってはいるのですが)

⑤社内公募で決めるネーミング

誰がネーミングをするのかについては、

社内で投票を行っている。社内公募することで、社員の商品に対する愛着がわいているように思う。(製造業)

社内公募で行って、社長他何名かで選定している。自分が発案者で名前が付いた商品がよのなかに流れていくということでモチベーションが上がっているようである。(製造業)

といったように、
社内公募」の形を取っているところがありました。

これは、ネーミングを社内から募ることで、
社員が「自分ごと」として事業を捉えやすくなり、
商品やサービスに対する気持ちが盛り上がる効果があります。

また、いい名前をつけようとみんなで考えることで、
ネーミングに対する意識が高まり
ネーミングスキルも向上する面もあると思います。

⑥販売の現場に近い人が考えるネーミング

一方、

製品を開発した後、営業担当者が売り方を考えて、その売り方にあったネーミングをすることにしている。そうすることで、営業担当者の士気高揚にもつながっている。(製造業)

という意見もあり、
より販売の現場に近い人が考えるのが効果的と考える会社もあるようです。

まとめ

以上より、
商品やサービスの名前は、
顧客目線で、品質や機能が伝わりやすく
他者とは差別化された、なるべくインパクトのある名前を、
社員が積極的に関わりながらネーミングしている、
ということがわかりました。

ぜひ参考にされてみてください。

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