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ロゴと文字、どちらを商標登録すべきか迷っていませんか?
あなたが新しいブランド・事業を立ち上げたとき、最初に考えるのが「ブランド名」と「ロゴデザイン」ではないでしょうか?
しかし、いざ商標登録をしようとすると、こんな疑問にぶつかります。
✅ ロゴ商標と文字商標、どちらを優先的に登録すべき?
✅ そもそも、この2つにはどんな違いがあるの?
✅ どちらかを登録しないと、何か問題が起こるの?
この選択を間違えると、大切なブランドが守れなくなるリスクがあります。
この記事では、ロゴ商標と文字商標の違い、それぞれのメリット・デメリット、そしてどちらを優先すべきかを詳しく解説します。
まずは、「ロゴ商標」と「文字商標」の基本的な違いを押さえましょう。
ロゴ商標と文字商標の違いとは?
商標にはいくつか種類がありますが、ブランドを守るうえで特に重要なのが「ロゴ商標」と「文字商標」です。
ロゴ商標とは?
- ロゴのデザイン(図形や装飾を含む)を保護する商標
- 企業のシンボルやブランドイメージを守る
- 登録すると、他社は似たデザインのロゴを使用できなくなる
- 例:
文字商標とは?
- ブランド名や会社名の「文字」部分を保護する商標
- 書体や装飾は関係なく、どんなフォントでも適用される
- 登録すると、他社は似た名前をブランドとして使えなくなる
- 例:「NIKE」「Apple」
✅ ロゴ商標 → デザインを保護する(文字が明確に読める場合に、文字として保護されることもあります)
✅ 文字商標 → 名前を保護する
では、この2つのうち、どちらを優先的に登録すべきなのでしょうか?
ロゴ商標 vs 文字商標、優先すべきはどっち?
商標登録の優先順位は、あなたのビジネスモデルやブランド戦略によって変わります。ここでは、それぞれの商標を優先すべきケースを整理しました。
✅ 文字商標を優先すべきケース
→ 「ブランド名」そのものを守りたい場合
✅ ブランド名が最も重要な資産である(例:「Nike」「Apple」など)
✅ 商品パッケージや広告で、ロゴよりもブランド名が目立つ
✅ フォントやデザインを変更する可能性がある
💡 文字商標を登録すると、基本的にはどんなフォントでも適用されるため、デザインを変えてもブランド名を守ることができます(例外もあるのでご注意ください)。
ちなみに、実際の事件で
第三者にのロゴ商標を出願されましたが、「Robot Shop」というブランド名で商標登録していたので、審査で拒絶にすることができた事例があります(不服2024-6209)。
「基本的には」としたのは、実際の事件で、ロゴデザインが異なるために「類似しない」と判断された事例があるからです。
こちらのロゴ商標が先に登録されていたところ、
後にこちらのロゴ商標が出願されました。
どちらも「EDISON」と読めますが、見た目が異なるために、最終的に後者も商標登録されたのです(不服2023-18187)。
もし前者が文字の「EDISON」も商標登録しておけば、後者の商標を拒絶にできたかもしれません。
→ 結論:ブランド名が重要なら、まずは文字商標を登録すべき!
✅ ロゴ商標を優先すべきケース
→ 「ロゴのデザイン」がブランドの象徴であり、それを守りたい場合
✅ ロゴ自体がブランドのシンボルになっている(例:)
✅ デザイン性が高く、独自性のあるロゴを使用している
✅ 視覚的なブランドイメージを重視している
💡 ただし、ロゴを変更すると再登録が必要になるため、将来的なデザイン変更を考えている場合は注意が必要です。
時間貸し駐車場の「Times(タイムズ)」は、ブランド戦略上、のロゴのデザインを早く認知してもらう必要があったため、文字商標よりもロゴ商標を先に登録したものと考えられます。
詳細はこちらの記事で解説しました↓
https://samuraitz.com/weblog/trademark/4001/
→ 結論:ロゴデザインがブランドの核になっているなら、ロゴ商標を優先!
「どちらか一方だけ登録すればいいの?」と思った方もいるかもしれません。次でその疑問を解決します。
ロゴ商標と文字商標、両方登録すべき?
結論から言うと、予算が許すなら「文字商標」と「ロゴ商標」の両方を登録するのがベストです。
両方登録するメリット
✅ ブランド名とロゴの両方を独占的に使用できる
✅ ロゴを変更しても、ブランド名の商標権はそのまま維持できる
✅ 基本的には、どんなデザインのフォントでも、ブランド名を守れる
しかし、コスト面が気になる方もいるでしょう。
💰 コストが気になる場合は?
「予算の関係で、どちらか一方しか登録できない…」という場合は、「文字商標」を優先するのが一般的です。
なぜなら、文字商標があれば、フォントを変えたロゴでも一定のブランド保護ができるためです。
では、どうやって商標登録を進めればいいのでしょうか?
商標登録の流れと注意点
商標登録の流れは以下の通りです。
- 商標調査(類似する商標がないか等をチェック)
- 出願書類の作成(指定する商品・役務とその区分を決定)
- 特許庁への出願(審査期間:約6〜12ヶ月)
- 審査結果の対応(拒絶理由がある場合は意見書提出)
- 商標登録完了(登録料納付後、商標権を取得)
「この手続きをスムーズに進めるにはどうすればいいの?」
その答えが、商標専門弁理士への相談です。
商標専門弁理士に相談するメリット
✅ 商標登録の成功率が上がる
- 弁理士は拒絶されにくい商標を提案できる
- 類似商標の事前調査を行い、無駄な出願を防ぐ
✅ 将来のトラブルを回避できる
- どの分野で商標を使う可能性があるかを考慮し、最適な登録戦略を立てる
✅ 手続きの負担を減らせる
- 書類作成や特許庁とのやり取りを代行し、スムーズな手続きを実現
まとめ – どちらを優先して商標登録すべきか?
- ブランド名を守るなら、文字商標を優先!
- ロゴのデザインを守るなら、ロゴ商標も重要!
- 予算が許せば両方登録するのがベスト!
- 確実に商標を取得したいなら、弁理士に相談するのが安心!
あなたの大切なブランドを守るために、今すぐ商標登録を検討してみませんか?