※2019年12月17日配信メルマガVol.50より抜粋(一部加筆修正あり)
採用ブランディングの重要性が高まる
2014年に、有効求人倍率が1.09倍と23年ぶりの高水準になって以来、
毎年のように上方に推移しており、
特に地方や中小企業では、採用難の悩みを抱える企業が少なくありません。
そんな中で、より有利に採用活動を進めるべく、「採用ブランディング」に取り組む企業も多くなってきました。
「採用ブランディング」においては、自社の認知度を高め、かつ、より深く自社を理解してもらうため、
まずは自社を知ってもらうことが入り口となるわけですが、
その際に商標を有効に使って、入り口を広げることに成功した事例もあります。
商標を有効に使って採用に繋げている事例
愛媛県にある、大正時代創業の紙関連製品を扱う総合商社、カミ商事株式会社。
この社名を知らない人でも、
1978年から販売しているティッシュペーパー「エルモア」のメーカー、
と言ったら、「ああ知ってる」「見たことがある」「使ってる」という方もいらっしゃるのではないでしょうか。
カミ商事は、ティッシュペーパー以外にも、
トイレットペーパー、キッチンタオル、ウェットティッシュ、大人用おむつ等に「エルモア」の商標を用い、
また直販ショップの名前にも「エルモア」の商標を使っています。
自社の看板商品「エルモア」の認知度を、他の商品にも展開することで、
「エルモア」ブランドと消費者の接点を増やし、知名度の向上に一役買っているのです。
こうして看板ブランドを構築し、
採用活動においても、「『エルモア』のカミ商事です」と説明することで、
社名に反応する人は少なくても、
「エルモア」は知っている人が多く、
ティッシュの会社だと理解してもらえるようになったそうです。
ネーミングの由来も伝えると記憶に残る
この際に、そのヒット商品のネーミングの由来を周知させると、
より記憶に残る可能性があります。
具体的なエピソードがあれば尚更ですね。
「エルモア」は、「彼女」を意味する「エル(elle)」 と「私」を意味する「モア(moi)」というフランス語を組み合わせた造語で、
社長の知人(パリ在住)から提案してもらった名前だそうです。
語感の良さと、商標登録可能性の点から採用されました。
もし、そのネーミングが会社の理念に通じているなら、
より会社への興味を持ってもらえるかもしれませんし、
採用後、常に経営理念を意識してもらう上でも効果的です。
そういう意味でも、ネーミングは本当に重要ですね。
商品名・サービス名に合わせて社名を変えた事例
ちなみに、ある程度、看板商品・サービスのブランドが育ってきたら、
社名をその商品・サービスブランド名に合わせて変えてしまうのも、一つの手だと思います。
商品・サービスのブランド名についた知名度を、
社名に利用することで、
社名を聞いただけで、何の会社かがわかるようになります。
この方が時間が早いですね。
例えば、アウトドア用品の製造・販売メーカー「スノーピーク」は、
元は「株式会社ヤマコウ」という社名でしたが、
ブランド名の「スノーピーク」が広く知られるようになったために、
「株式会社スノーピーク」に社名変更しました。
採用においても、求職者にとってだいぶわかりやすくなったのではないかと推測します。
最近は「SUBARU」や「ZOZO」なんかもそうですね。
自動車ブランド「SUBARU」のメーカーである「富士重工業株式会社」は、「株式会社SUBARU」に、
ファッション通販サイト「ZOZOTOWN」を運営する「株式会社スタートトゥデイ」は、「株式会社ZOZO」に社名変更しました。
ちょっと調べればわかることなので、そんなに効果があるの?と思うかもしれません。
しかし、商品・サービスの販売でもそうですが、
「良いものが選ばれる」というより、
「良さそうに見えるものが選ばれる」のが常です。
「良さそうに見せる」ために、こういった方法を活用しない手はありません。
採用難で苦しむ地方や中小企業こそ、「ブランド(知名度)」という知的財産をフル活用して、
少しでも入り口で有利になるように仕向けていくことは、大切なのではないでしょうか。
【サムライツ(R)】公式メルマガ(無料) | |
姓 * | |
名 * | |
メールアドレス * |