SNS等における「配色」の重要さとポイント

SNS等における「配色」の重要さとポイント

2021年10月13日

こちらのブログ内容は、音声で聞くこともできます。
https://stand.fm/episodes/60f1566850854f0006947d03

※こちらの記事は、2021年7月16日に書かれた内容です。
ご了承ください。

★五感による認識には重要度がある

人は五感を使って物事を認識しますよね。
その「認識」の度合いには重要度があるのをご存知ですか?

最も重要なのが「視覚」、つまり「目」で知覚することで、
ついで「聴覚(耳)」、「嗅覚(鼻)」、「触覚(皮膚)」、「味覚(口)」の順とされています。

「産業教育機器システム便覧」(教育機器編集委員会編 日科技連出版社 1972)によると、
「視覚」の認識率は83%とずば抜けています。
その次の「聴覚」が11%、残りの「嗅覚」「触覚」「味覚」が5%未満であることを考えると、
見た目に訴えることがいかに重要か、が分かるかと思います。

★ブランドでも配色が重要

そして、SNSでもそうですし、
ビジネス全般においても言えることですが、
ブランドイメージをつくる時にも、
見た目、特に「配色」が重要になってきます。
配色はブランドの大きな構成要素の1つなので、
できれば権利で保護するのが望ましいですよね。

この配色を守るための制度として、
日本では、2015年の4月から、
色彩のみからなる商標」と言って、
商標登録ができるようになりました。

しかし、制度開始から6年経過した今でも、
たった8件しか登録例がありません
例えば、青と白と黒の3色からなる、消しゴムの「MONO」(登録第5930334号)や、
白、オレンジ、緑、赤の4色からなる、コンビニの「セブン-イレブン」(登録第5933289号)などです。
審査がかなり厳しく、大体が審査で拒絶されてしまっています。

もう少し審査をゆるくして欲しい気持ちはあるのですが、
もしかしたら、配色に対する意識が低くて、
あまり統一感なく使ってきたことも一因かもしれません。

つまり、色の使い方を統一させないと、
この配色といえばこの商品やサービス
といった認識が生まれないから、
審査で拒絶されてしまうのですね。
結果的に、ブランドイメージもあやふやになってしまうわけです。

★配色の基本と色のイメージ

配色の世界は色々と奥が深いのですが、
基本的には「色数は3つ」が原則と言われています。

色が多すぎると、その商品やサービスに対する印象がぼやけてしまいますし、
色が2色だと、単調すぎてこれまた印象に残りません。

もちろん、カラフルな楽しい印象をつけたい場合に、
例外的に多色使いをすることもあります。

これ、結構ファッションにも当てはまってますよね。
全身を3色でまとめるとオシャレに見えるので、
私も割と意識したりします。

色にはそれぞれイメージがあるので、
基本的には、その人や企業、商品・サービス等のイメージに合ったものを選ぶと良いでしょう。

我々士業では、割と青色を用いることが多いですが、
これは「知性、冷静さ、落ち着き、爽やかさ、誠実さ、信頼」などのイメージがあるからです。
IT系知識を売りにしてる業界は青が多い印象です。

食品関係だと、「積極的、生命力、元気、情熱、食欲増進、熱々、辛い」といったイメージのある赤色が多いですね。

その他、環境系福祉系は「エコ、安心、やすらぎ、穏やか、自然」といったイメージのある緑色がよく用いられますし、伝統のある会社葬儀系は「威厳、重み、クール、高級、上質、死」といったイメージのある黒色が用いられます。

したがって、業種により、必然的に似たような配色になってしまうのですが、
そこであえてズラして、革新的なイメージをつくることもできます。

★覚えるといい配色の黄金比

そして、配色には「黄金比」と言われる比率があり、
それが「70:25:5」とされています。

70%ベースカラーとなる色で、明度(色の明るさ)が高い色か、淡い色がいいです。
25%メインカラーとなる色で、その人や企業や商品、サービスを印象づけたい色です。
残り5%アクセントカラーとなる色で、全体を引き締めて、メインカラーを目立たせる色です。通常はメインカラーとは補色関係にある色を選びます。

例えば、以前取り上げた、日清食品の「カップヌードル」は、
ベースカラーが白で75%、メインカラーが赤で25%、アクセントカラーが金色で5%で配色されており、
これが見事にハマって食欲をそそっているんですね。

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こういった配色は、サムネを作るときや、
ブログなどのメディアで発信するとき、
プレゼン資料を作成するとき等にも応用できると思いますので、
意識されてみると、印象がグッと変わって人を惹きつけることができるのではないでしょうか。

※配信時点の判例通説等に基づき、個人的な見解を述べています。唯一の正解ではなく、判断する人や時期により解釈や法令自体が変わる場合がありますので、ご注意ください。