ネーミングのコツは既知×既知=未知

ネーミングのコツは既知×既知=未知

※2019年6月4日配信メルマガVol.22より抜粋(一部加筆修正あり)

「飲み物」じゃないものに「飲み物」と名付ける

「杏仁豆腐は飲みものです。」

いきなり何だ?と思われたかもしれませんが、
実はこれ、ファミリーマートから限定販売されている”飲料の名前”なんです。
変わった名前で、つい「え?」と立ち止まってしまいそうですよね。

「〇〇は飲み物」というフレーズは、既視感があるな…と思われた方は鋭いです。
実際に、「カレーは飲み物。」という名前のカレー屋さんが存在しています。
https://nomimono.co.jp/brand/curry/
このフレーズは、タレントの故ウガンダ・トラ氏の
「カレーライスは飲み物です。」という発言が由来ということは知られています。

さらに、タレントの若槻千夏氏がかつて書いていた、
アメブロ初の殿堂入りブログのタイトルも、
「マーボー豆腐は飲み物です。」というものでした。

このように、「それ飲み物じゃないでしょ!」と思わずツッコミを入れたくなるものに「飲み物」と表現し、さらに「です。」と断定系で表現したところに、おかしみとインパクトを与えているわけです。

ネーミングを変えて成功した事例

ネーミングを変えることで成功した事例は多々ありますが、
一番有名な例では、ネピアの保湿ティッシュである「モイスチャーティッシュ」が挙げられます。
高品質でしっとり使い心地の良いティッシュペーパーとして、高評価を得てはいましたが、イマイチ売上が伸び悩みました。
そこで、思い切ってある名前に変え、動物の写真をパッケージに採用したところ、売上が10倍以上上がったのです。
その変更後のブランド名が「鼻セレブ」です。

「nepia公式ファンサイト イイネピア!」より引用

成功するネーミングのコツとは

成功するネーミングのコツの1つとしては、
「既知」×「既知」=「未知」
が挙げられます。

前述の例でいえば、「杏仁豆腐」と「は飲みものです。」の「既知」の組み合わせで、「未知」のネーミングを生み出しています。
また、「鼻」と「セレブ」は「既知」ですが、ティッシュに「鼻セレブ」は「未知」です。

「既知」の言葉で心をオープンにさせつつ、
全体として「未知」の言葉にして、
「ん?」と立ち止まらせる(頭の中に引っかかりをつくる)
ことで
連想・記憶してもらうんですね。
そして、何度も見聞きしているうちに、気になって手にとってしまう
これがネーミングで成功する理由ということになります。

弊所「サムライツ®︎」の意味と、この名前で得したこと

手前味噌ですが、弊所の「サムライツ」も、真面目で固くとっつきにくそうなイメージのある特許事務所とは、一線を画したい思いからつけた名前です。
サムライ」は、”士業“の事務所名でつけるのは少々目立ちます。
また、後ろに「ツ」をつけることで、「サムライじゃないんだ。ではどういう意味だろう?」と考えていただくきっかけを織り込ませているんですね。
そして実は「ライツ(rights, lights, writes)」の言葉が含まれていて、「あーなるほど」と納得していただけます(笑)
それを功を奏したのか?はわかりませんが、初めてお会いするお客様には、名前の由来をよく聞かれることが多く、コミュニケーションのツールになっています。

ネーミングはコスパ最強

ネーミングは魔法のようなもので、
それほどコストはかからないのに、抜群の効果を発揮することがあります。

たかがネーミングと思うかもしれませんが、
世の中に商品・サービスがあふれている中で、
一番カンタンにできる差別化がネーミングですから、
なかなかバカにはできません。

モノはいいのに、売上がパッとしない…
であれば、まずはネーミングから見直してみるのはいかがでしょうか?

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