・「すべてが見えてくる飛躍の法則 ビジネスは、〈三人称〉で考える。」(石原 明 (著))
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経営コンサルタントの石原明先生が、自身の頭の中を丸ごと公開した、”高い視点で物事を捉える方法“がわかる一冊です。正直に言うと、誰にも(特に同業者の方に)教えたくなかった(!?)本の1つで、簡単に言えば「メタ認知」をわかりやすく解説しています。
採用に悩んだら社名を変えろ!?
問題が起こった同じ次元でものごとを考えていては、その問題は解くことは出来ない
アルベルト・アインシュタインが残したとされているこの言葉から、本書はスタートします。
石原先生は、これと同じ感覚でコンサルティングをしてきたそうで、
例えば、採用や社員の教育、社外へのブランドイメージで悩んでいる伝統ある会社に対し「社名を変えましょう!」という別次元から助言してきたとのこと。
普通は「採用強化のために〇〇する」といった個別の提案がなされるところですが、社名変更だけで一気に解決してしまったのだそうです。
誰でもメタ認知ができるようになる「人称」の考え方
こうしたものごとの見方・捉え方をわかりやすく示すキーワードが「人称」で、「人称」の考え方を持つことで、客観的に自分を見る、メタ認知ができるようになるのですね。
「人称」は視点のレベル・思考の尺度を表す言葉で、具体的には、
- 「一人称」は「自分視点」
- 「二人称」は「相手視点」
- 「三人称」は「第三者視点」
を指しています。
「人称」の具体例
例えば、ホテルのラウンジでお客さんと商談をしているとしましょう。
お客さんに対して熱心にプレゼンしながら、自社商品のメリットを熱く語るのは、”自分視点”の「一人称」と言えますよね。
では、自社商品を使うことによる、お客さんにとってのベネフィットを丁寧に説明し、「これならうちにも欲しい」と思ってもらうのは?”相手視点”の「二人称」と言えますね。自社にもお客さんにもメリットのあるWin-Winな取引となり、これで十分だと思うかもしれません。
しかし、お客さんとの商談に熱が入り、大きな声で長時間席を独占してしまったとしたら、ラウンジを提供するホテル側からどう見えるでしょうか?周りのお客さんに迷惑だし、「あの会社は要注意」と目をつけられるかもしれません。そうすると、長期的には自社の評判を落とし、不利益となってしまうわけです。
したがって、”第三者視点”の「三人称」に立って、事前にホテル側に菓子折りでも持って行って「少し商談が長引いてしまうかもしれません。声が大きくならないように注意しますが、もし気になるようでしたら、遠慮なくご指摘ください」とでも説明しておけば、どうでしょうか?それほど悪印象にもならずに、自社への不利益を防ぐことができますね。
このように、人称の視点を持って、「視野の範囲」と「思考する時間の長さ」を相手や場の状況等に応じて自在に操ることができれば、自ずと大きな成果を得ることができるのです。
まとめ
本著には、「三人称」の具体的事例が多数紹介されていて、「四人称」以降の話も登場します。ぜひ「多人称視点」を身につけていただければ、人生が変わること間違いありません。それだけでなく、チームで「今のは○人称だったね」などと楽しみながら実践すれば、自然と強い組織になっていくことでしょう。
本当は教えなくなかった…けど優秀な経営者やコンサルタントがこっそり読んでいる本が、こちらの本です。
惜しむらくは、著者の石原先生が2021年に亡くなってしまい、
Kindle化も終わって、絶版になっているようなので、
中古市場でプレミア価格となっている点です。
それでも、高い金額を払う価値のある名著ですので、
ぜひ読んでみてください。
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