なぜカートを大きくすると売上UP? コストコが仕掛ける“ナッジ”の秘密

なぜカートを大きくすると売上UP? コストコが仕掛ける“ナッジ”の秘密

※2024年5月7日配信メルマガVol.279より抜粋(一部加筆修正あり)

コストコのカートが大きいのはなぜ?

コストコに行くと、入り口に大きなカートが用意してあります。

普通のショッピングセンターではあまり見かけない大きさなので、
初めて目にした時は驚いたという方や、
混雑する店内をカートを押しながら進むのが大変
という方もいるのではないでしょうか。

コストコのカートが大きいのには理由があります。
それは、「たくさん買い物をしてもらうため」。

カートに商品を入れていっても、
なかなかそのスペースが埋まらないのですが、
人間の心理として「スペースがあるのは不自然だ」「スペースを埋めたい
といった気持ちが湧いてくるのですね。

その結果、ついたくさん買い込んで、
買うはずのなかったものまでカートに入れて、
カートのスペースを埋めようとしてしまうのです。

ルールや強制なしに意思決定や行動に影響を与える「ナッジ」

このように、ルールなどで行動を強制させるのではなく、
些細なきっかけで人の意思決定や行動に影響を与える方法を
ナッジ」と言います。

行動経済学上の理論ですが、
2017年にノーベル賞を受賞したリチャード・セイラー氏と
法学者のキャス・サンスティーン氏による著書
Nudge : Improving Decisions About Health, Wealth, and Happiness
で提唱されました。
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※日本語版:https://amzn.to/3RogWR6

コストコがあえてブランドの数を絞る理由とは?

またコストコでは、特徴が似ている商品については、
あえてブランドの数を絞る
こともしています。

特徴が似ているということは、
商品の選択に迷いが生じるということ。
迷いが生じると、人は頭を使うことに疲れてしまい、
結果的にどの商品も買わない
という結果に陥りがちです。

選択肢が多いと、色々選べて良さそうにも思えるのですが、
実際のところは、成約率が下がってしまいます。

そこで、あえてブランドの数を2つとかにして、
お客さんが選びやすくしている
のですね。

このように、
「カートを埋めたくする」
「商品を選択しやすくする」
といったお客さんの心理を考えたオファーを考えていきたいところです。

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