旅行先では財布の紐がゆるむのはなぜ?“心の予算枠”が決める意外な購買心理

旅行先では財布の紐がゆるむのはなぜ?“心の予算枠”が決める意外な購買心理

※2024年4月16日配信メルマガVol.276より抜粋(一部加筆修正あり)

「お金に色はない」は嘘!人は無意識に「心の予算枠」を作っている

人がお金を払うかどうか、いくらまでなら払うのかは、
心の予算枠(メンタルアカウンティング)
がどれくらいかによって決まります。

「心の予算枠」は、
家計簿のように、人が無意識に
お金に色をつけて損得を判断してから、
購買の意思決定を行う
ことを言います。

お金の色分けは、
日常生活の出費や、贅沢品、行楽地での思い出作り、
緊急の費用、娯楽、勉強

などにわけて行われています。

旅行先で財布の紐がゆるむ理由

例えば、旅行先のレストランや、
飲食物の販売店、お土産やさんなどで、
つい財布の紐がゆるくなって、
普段なら値段見たら買わないようなものまで買って
しまった…
なんて経験、あなたにもあるのではないでしょうか。

よくわからないお饅頭とか、
揚げ物とか、ご当地サイダーとか。

観光地の商売では、そのときその場限りのお客さんを相手にするので、
「リピート」という観念があまりありません
したがって、価格の割に質が低くても、
「思い出作り」という付加価値が乗っかるために
「ま、いっか」で買ってくれるから
商売が成り立つのですね。

日常生活で消費するものは、価格と価値の釣り合いが重要

これが、都会とか住宅地などにおける
日常生活で消費するものであれば、
競合もたくさんいるし、
「リピート」が大切になるため、
価格と価値の釣り合いを考える必要があります。

数年前に「高級食パン」がブームになり、
FC化などによって、たくさんの店舗がオープンしましたが、
2022年頃から閉店が相次いでいます。

食パンって、
誕生日とか特別な日に食べるものでもないし、
贈答用としても微妙です。

たった1度の思い出としてなら、
食パン一斤に2,000円払ってもいいけど、
日常用で買うのはちょっと…
と思われてしまったら、
当然消費者はリピートしないですよね。

いくら内装や包装などのデザインを頑張っても、
何度も足を運んでくれない
でしょう。

自分の商品は何色のお金か?を考えよう

そう考えると、ビジネスモデルやマーケティングを考える前に、
お客さんの中の「心の予算枠」を意識して、
自分の商品がどういうお金の色分けをされるのか?
を考える
ことは
とても大切だと感じます。

そして、リピートで成り立つような日常の生活で用いるものは、
贅沢品や旅の思い出品、お土産などに比べると、
購買の意思決定がシビアになりがちな点を踏まえて、
価格と価値をしっかり考えるといいですね。

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