インフレに備えよ!〇〇を変えると「高いから買う」になる

インフレに備えよ!〇〇を変えると「高いから買う」になる

※2022年10月11日配信メルマガVol.197より抜粋(一部加筆修正あり)

インフレ加速で値上げの必要性が高まっている

今年(2022年)8月の消費者物価指数は、
前年同月比3%上昇となりました。
https://www.stat.go.jp/data/cpi/sokuhou/tsuki/pdf/zenkoku.pdf

米国の8.3%、ユーロ圏の9.1%、英国の9.1%上昇に比べれば、
さほどでもありませんが、
生活必需品の値上がりに悲鳴の声が聞こえてきます。

ドル円も145円を超え、円安が加速。
輸入品が高騰し、
この10月には、ペットボトル飲料にビール、コーヒー、
ハムやソーセージ、調味料や乳製品等が値上げされましたね。
https://www.nhk.or.jp/shutoken/newsup/20220930c.html

11月以降も様々な値上げが予定されています。

こうなると、事業者側としても、
自社商品・サービスの「値上げ」を検討する必要性が高まってくるのではないでしょうか。

とはいえ、今の価格で売るのも大変であれば、
「値上げするのは難しいよ」
となるのも無理はありません。
では、どうしたら値上げに踏み切ることができるのでしょうか?

価格は3つの要因で決まる

そのためにはまず、
価格が3つの要因で決まることを理解する必要があります。

①原価等のコスト

まずは「原価等のコスト」です。

商品・サービスを作って売るのに最低限かかるコストであり、
原価のみならず販管費等の経費も含まれます。

このコストを上回る価格をつけないと利益が出ません

最初の商品・サービスはあえてコスト割れの価格で売って、
その次の商品・サービスで利益を出す戦略もありますよね。

②他の商品・サービスとの比較

次に「他の商品・サービスとの比較」です。

お客さんは、何か商品・サービスを買う時に、
その価値の基準を推し量るため、
類似の商品・サービスと比較しようとします。

その際に「何と比較されるか」を考えることが重要です。

③商品・サービス自体の価値

最後に「商品・サービス自体の価値」です。

商品・サービス自体の価値は、
その商品・サービスの「機能的価値」や「情緒(感情)的価値」に、
自己表現価値」「社会的価値」を加えた4種類の価値に分類されます。

これらの価値は、「お客さんにとって重要な意味を持つ価値であること」と、
「それを情報として伝えること」が不可欠です。

コスト、競合比較、価値の3つの要因を元に値上げする

これら①~③の要因を元に値上げすればいいのですね。

①の「原価等のコスト」はわかりやすいと思います。
「原料価格、エネルギーコストが上がったので値上げします」
と伝えればお客さんも納得するでしょう。

例えばアイスの「ガリガリ君」は、
2016年に60円から70円に10円値上げ発表した際に、
社員100人が一斉に頭を下げるCMを流したところ、
「それでも安い」「25年間も値上げしなかったんだ」と、
むしろ株を上げました

また、もし企業努力してもコスト増分を吸収できないのに、
取引先から「価格は据え置きで頼むね」と従来価格での納入を押し付けられても、
下請法や独占禁止法を盾に拒否することはできます。

③の「商品・サービス自体の価値」も価値の伝え方を工夫することで、
値上げ可能
なのはイメージしやすいですね。

「比較軸を変える」と、「高いから買う」になる

②の「他の商品・サービスとの比較」による値上げとはどういうことかというと、
比較軸を変える」ことです。
つまり「お客さんの頭の中で何と比較してもらうか?」で、
価格帯が変わってくる
のです。

例えば、「トヨタ」といえば「大衆車」のイメージがありますので、
「フォルクスワーゲン」や「日産」「GM」「現代自動車」などの
大衆車と比較されますよね。

しかし、同じトヨタ自動車の「レクサス」は、
「高級車」の位置付け
でブランド化されており、
「ベンツ」や「BMW」などの高級車と比較されます。

すなわち、今まで比較されてきたであろう商品・サービスよりも、
ワンランク上の価格帯の別の商品・サービスと比較されるようにすれば、
値上げをしても何ら違和感はありません

そもそもお客さんの層が変わります。
「安いから買う」お客さんもいますが、
高いから(安心で信頼できるから)買う」お客さんもいるんですね。

そういうお客さんの層に向けてなら、
値上げしても売れることになります。

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