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「サムライツ™」の弁理士、保屋野です。
今日、7月1日は「弁理士の日」です。
明治32年(1899年)7月1日に、今の「弁理士法」の前身にあたる「特許代理業者登録規則」が施工されたことから、日本弁理士会により定められました。
いろいろな交流の場で、
「弁理士って、どんなお仕事なんですか?」
「漢字でどう書くんですか?」
「便利屋とは違うんですか?」(笑)
と、よく聞かれます。
国家資格なのに知名度がないのが寂しい限りですが(笑)、まだ世の中には弁理士が11,232名(平成29年5月31日現在)しかいないですし、業種によってはほとんど関わりもないですから、ご存じないのも無理はないのかなと思います。
弁理士の平均年齢は50.02歳で、最年長は100歳(2名)、最年少は23歳で、若い人が少なくなり全体的に高齢化してきています。少子高齢化という背景もありますが、企業に何年か勤めている人が受験するパターンが多いので、もともと平均年齢は高めでした。最近は受験者自体が減っている上、定年制がないことから年配の弁理士も減らずに高齢化しているのでしょう。
「1人でやられているんですか?」「大変じゃないですか?」と聞かれるのですが、弊所のような弁理士1人事務所は、事務所全体の68.7%を占めているので、意外に珍しくはないのです。
さて、「弁理士」と「弁護士」は、「べん」の字が異なっていることをご存じでしょうか?いやいや、どうみても同じ「弁」でしょう?と思われるかもしれませんが、かつては異なる字を用いていたのです。
「弁護士」は「辯護士」で、「言葉でおさめる、説得する、説く、語る、議論する、言い争う」といった意味の「辯」の字を用います(参照:http://kanji.jitenon.jp/kanjim/6331.html)。
一方、「弁理士」は「辨理士」で、「わける、区別する、見分ける、違いをあきらかにする、わきまえる、わかる、心得る」といった意味の「辨」の字を用います(参照:http://kanji.jitenon.jp/kanjim/6063.html)。
真ん中のつくりが「言」と「リ」の違いなんですね。どっちも「辛」が2つもあって、見ているだけでちょっと辛くなりますが(笑)
「弁理士」の「理」の字は、「物事のすじみち」や「道義(道理)」といった意味ですから、言葉の原点に立ち戻れば、「物事の道理を心得ている人」ということになります。こうして考えると、とても重要な意義を持った資格なんだなと思います。「弁理士です」と名乗るのが、ちょっと畏れ多い気持ちにもなりますね。
いずれにしても、「辨理士」は、海外の同様の資格にはない意味を持った言葉で、日本でこの資格をいただいている限りは、原点に立ち返って「物事の道理」をわきまえることを意識したいと思います。