持続可能なブランドコミュニケーションをつくる
「サムライツ™」の弁理士、保屋野です。
弊所応接のスペースに椅子が並びました。
なかなかカワイイでしょう?
この椅子のデザインは、60〜70年代に活躍したデザイナー、
チャールズ&レイ・イームズ夫妻の「シェルチェア」が元になっています。
モノのデザインについて類似品が出ないように、
デザインの特許(意匠権)を取ることがあります。
デザインの特許(意匠権)がある限りは、
同じデザイン、類似のデザインのモノについては、
他者が無断で製造したり販売したりすることができません。
そしてそのデザインの特許(意匠権)は、
日本の場合、登録されてから20年で権利が切れることになります。
そして権利が切れた後のデザインは、誰でも使用できる共有財産になります。
こちらの椅子も、すでに意匠権が切れていて、
イームズチェアとデザインがほぼ同じの「リプロダクト製品」であるといわれています。
いわゆる「ジェネリック家具」なんて言い方もします。
よく特許切れの新薬と同じ成分から成る「ジェネリック医薬品」という後発医薬品がありますが、
それと同じですね。
安価で名作の家具と同じデザインのものが手に入るということで、
最近とても人気があるのです。
権利が切れているなら、製造販売業者としても安心して模倣できるから、
名作デザインの価値を利用しながら、売り上げを上げることができますよね。
ところが最近、そう安心してもいられない事例があります。
その辺りは別の記事で。。
話のネタになるという理由で
ジェネリック家具(リプロダクト製品)を採用してしまった話でした。