※2021年11月23日配信メルマガVol.151より抜粋(一部加筆修正あり)
意匠権が組織の活性化に役立つ?!
中小企業や個人事業で、意匠登録について意識している人や企業は少ないので、
知っておくとかなり競合優位になります。
前回に引き続き、今回も意匠制度(デザインの権利)の活用方法を紹介した冊子を参照しながら、
意匠権取得の利点について解説していきます。
前回の記事はこちら↓
※以下、引用符(””)部分は「事例から学ぶ 意匠制度活用ガイド」より引用
https://www.jpo.go.jp/system/design/gaiyo/info/2907_jirei_katsuyou.html
今回は「組織の活性化編」について。
あまり関係がないように思われますが、
実は、意匠権を取得することで、組織の活性化につながることもあります。
「意匠の創作者」として世間に公表され、存在証明になる
まず、意匠登録されると、「意匠登録証」という国からの賞状みたいなものが送られてきます。
なかなか立派な賞状で、わざわざ額縁に入れて飾る人もいるぐらいです。
(2024年より、希望者にはオンライン発送されるようになりました)
「意匠登録証」には、
「意匠の創作をした者」の名前が掲載されます。
そして、意匠登録されると、「意匠公報」に掲載され、
広く一般にその名前が閲覧されることになります。
これにより「真の創作者」であることが証明され、
そのことを世に公言しているようなものなので、
自分が認められたような誇らしい気持ちになるんですね。
例えば、先進的でユニークな電動バイクを開発した、
有限会社znug designの取締役、根津孝太氏は、
意匠公報が発行されて、その名前が世に残ることは、
デザイナーの存在証明、生きた証になると話されています。
https://www.znug.com
創作者に報奨金等の利益を受ける権利が発生し、創作意欲の向上につながる
さらに、「職務意匠」と言って、法律上、
会社に意匠権(意匠登録を受ける権利)を帰属させる代わりに、
職務上で意匠を創作した人に「相当の利益」を受ける権利が発生します。
「相当の利益」の内容は企業によりさまざまですが、
社内表彰したり、報奨金を付与したりすることはもちろん、
例えば、会社負担で留学機会を提供したり、
ストックオプションを付与したり、
金銭的処遇の向上を伴う昇進や昇格をさせたり、
特別な有給休暇を付与したり、
その意匠係るライセンスを提供したり、
といった、金銭以外のものも含まれます。
例えば、「ネジザウルス」という工具を大ヒットさせた、
株式会社エンジニアは、
社内に設けた掲示板に、これまで国内外で取得した数々の権利の意匠登録証や特許証を掲示して、
従業員の知財意識や新たな創作意欲の向上につなげています。
https://www.nejisaurus.engineer.jp
以上より、意匠権を取得することで、
社内のデザイナー、デザイン担当者が自信の成果に誇りを持ち、
また正しく評価されるきっかけとなり、
その結果、組織の活性化につながることもあるようです。
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