“70:20:10”の秘訣――ガリガリ君とGoogleに学ぶ挑戦の配分

“70:20:10”の秘訣――ガリガリ君とGoogleに学ぶ挑戦の配分

※2024年4月9日配信メルマガVol.275より抜粋(一部加筆修正あり)

Googleが実践!事業へのリソース配分は70:20:10?

Googleがプロジェクトを組むときのリソースは、
会社の売上を支えているコアビジネスが70%
成功の兆しが見え始めた成長プロダクトが20%
失敗のリスクが高いが、成功すれば大きなリターンが見込める新規プロジェクトが10%
という配分なのだそうです。

※参考:「How Google Works」(エリック・シュミット (著), ジョナサン・ローゼンバーグ (著), アラン・イーグル (著), ラリー・ペイジ (著))
https://amzn.to/3U3Zrrf

この70:20:10という配分と、
コア:成長:新規に分ける考え方は、
会社の業種や規模を問わず、
いろんな会社や人に応用できる考え方で、
商品単位でも当てはめることができます。

リスキーな挑戦で話題を作った「ガリガリ君」

例えば、アイスの「ガリガリ君」。
https://akagiice.jp/gari/zukan/archive/

定番の「ソーダ味」や「コーラ味」が「コア」ですね。

それから、人気で毎年季節限定で販売される「梨味」や、
高級感のある「大人なガリガリ君」のシリーズなんかは、
成長」に当たるでしょう。

そして、大きな話題を呼んだ、
「コーンポタージュ味」「シチュー味」「ナポリタン味」
など、かなり攻めている衝撃シリーズは、
失敗のリスクの高い「新規」に当たるのではないでしょうか。

この「新規」に当たるリスキーな挑戦ができるかどうかが、
会社を成長させていく上で大切
なのですね。

「コーンポタージュ味」などの衝撃シリーズは、
ガリガリ君は挑戦をせずに守りに入ってるのでは?」という
消費者の声を受けて
お客様をびっくりさせてやろう!」と奮起して誕生したそうです。

その結果、メディアやSNSで大きな話題となり、
昔「ガリガリ君」を食べていた人たちが、
再び「ガリガリ君」に戻ってくるきっかけとなりました。

「ガリガリ君」は「ナポリタン味」の赤字から学んだ

ちなみに、「ナポリタン味」は味がおいしくないという理由でほとんど売れず
約3億円の損失でした。(私も食べましたが、なんとも言えない味でした…)
その失敗を活かして、
おいしくないアイスをつくってはいけない
と学んだそうです。
https://ascii.jp/elem/000/001/259/1259623/

これが後の商品開発に活かされ、
「メロンパン味」など攻めながらもおいしいシリーズを生み出すきっかけとなったのです。

赤字覚悟の挑戦は10%を超えてはダメ

ただし、いくら新規プロジェクトが大事とはいえ、
10%を超えるのはやはり望ましくないでしょう。
既存の70%+成長の20%で収益を出しながら
赤字覚悟の挑戦を10%の枠内で行うということですね。

ガリガリ君の赤城乳業も、
「ナポリタン味」で約3億円の損失を出しましたが、
その年は350億円超の売上があったため、
深刻にはならなかった
のです。

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