※2023年8月15日配信メルマガVol.241より抜粋(一部加筆修正あり)
花火大会の有料観覧席が増加
先日、琵琶湖のある滋賀県営大津港沖水面一帯で開催された
「2023びわ湖大花火大会」が、有料のチケット制となり、
会場周辺に高さ4mの目隠しフェンスが設置されたことが話題となりました。
なんでも、チケットを持たない人が県外からの来場するのを自粛してほしい
というのが狙いだったようですが、
中にはフェンスの隙間から花火の打ち上げを覗く”猛者”たちもいたようです。
今年は花火大会の有料観覧席が増えており、
主要な花火大会のうち、7割が有料観覧席を導入、
料金は、複数種類が用意された観覧席1区画当たりの平均は4,768円で、
2019年と比べておよそ3割上昇したとのことです。
※参考:「花火大会、7割が「有料席」導入 8割超でコロナ前から「値上げ」、最高値は30万円」
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000708.000043465.html
お祭りの有料観覧席なんかもジワジワ増えてきましたよね。
花火大会の開催費用
世間では「格差社会を感じる」といった批判の声も上がっていますが、
こうしたパブリックな空間で行われるイベントを
原則全席有料化としたり、有料観覧席を増やしたりすることには、
とても意義があることだと思います。
まず、花火を打ち上げる費用ですが、
花火の玉の大きさによって変わり、
直径9cmの3号玉が1発約5,000円、
12cmの5号玉が約15,000円、
15cmの7号玉が約30,000円、
18cmの10号玉が約100,000円、
21cmの40号玉が約2,500,000円
となっています。
周りをビルで囲まれている隅田川花火大会では、
打ち上げられる花火の大きさは5号までのようですね。
ただ、2万発打ち上げるので、
日経新聞によれば、隅田川花火大会の打ち上げ費用はおよそ6,500万円だとのことです。
https://venture-finance.jp/archives/22946
打ち上げ費用にプラス、
警備費用で3,000万円、
救護用テント・仮説トイレ設置費用で2,700万円かかっているそうで、
その他もろもろ含めると、開催費用はおよそ1億5000万円だそうです。
有料化が進むのはいい流れ?!
費用の一部は、企業が協賛金を出していますが、
約6割は行政機関が負担していることから、
財政難の市区町村ではなかなか開催が難しくなってくるのではないでしょうか。
その点、花火大会を有料化すれば、
行政の負担を減らすことができますし、
観客が減る分、警備費用を減らすことができ、
救護用テント・仮説トイレも少なくて済むかもしれません。
有料観覧席にお金を払うお客さんなら、
お金に余裕があって、協賛企業で商品やサービスを購入してくれるかもしれない。
花火大会は、なかなか広告の費用対効果が合わないと言われていますが、
それがペイできるようになれば、
協賛企業がより花火大会に広告を出してくれるかもしれないですよね。
そういった観点からも、花火大会の有料化の流れは、
とても意義のあることだと思います。
飛行機はすべてエコノミークラスだったら飛ばない
このことは、企業の経営でも似たように考えられます。
例えば、飛行機がすべてエコノミークラスだったら、
エコノミーの料金を値上げしないと飛行機を飛ばすことができません。
ファーストクラスとビジネスクラスにお金を払う乗客がいるから、
現在のエコノミーの料金で搭乗できるのです。
「格差は良くないから、ファーストクラスとビジネスクラスはやめろ」
「ついでにエコノミークラスも安くしろ」
というのは成り立たないのです。
自社のビジネスモデルを考える時も、
こういった構造を理解することが大事ですね。
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