※2023年5月9日配信メルマガVol.227より抜粋(一部加筆修正あり)
FC本部がうまくいく5つの重要なポイント
前回、お客様からもよく伺う
「多店舗化の難しさ」について解説しました。
それでも、長期的にうまくいっているフランチャイズ(FC)本部もあるので、
今回は「FC本部がうまくいく5つの重要なポイント」について見ていきます。
①「ブランド」がある
まず1つ目は「ブランド」があることです。
誰も知らない、名前も聞いたこともないコンビニよりも、
「セブン-イレブン」の方が、FC加盟者もお客さんも安心します。
わざわざ高い加盟金を払ってFCに加盟するメリットの1つが、
すでに集客力を持ったブランドを使えることなので、
まだ知名度がなくブランドも確立されていない段階では、
認知のための広告を出したとしても難しいでしょう。
商標登録するのは当然として、
少なくともある地域では広く知られている
くらいのブランド力が必要になります。
②「メーカーの機能」を持つ
2つ目は「メーカーの機能」を持つことです。
飲食店では、調理作業の効率化のためにセントラルキッチンを導入して、
工場で加工した食材をFC加盟店に卸す形をとることが多いですが、
加盟店にとっては本部が「メーカー」なので、
なくてはならない存在になります。
加盟店に卸すものが、普通は手に入らない特殊なものであったり、
特許を取得しているようなものであればなおさら、
仮に独立したとしても、同じものを調達することが難しいので、
メーカーである本部に頼らざるを得ないのですね。
③「特殊な仕入ルート」がある
3つ目は「特殊な仕入ルート」があることです。
そもそも、本部が一括で大量に仕入れられるからこそ、
安価で高品質なものを提供できるのであって、
個別に発注したら同じものを同じ値段で提供することができません。
そのような場合はFC加盟のメリットがあります。
また、あるコーヒーチェーンのFCでは、
独自の焙煎方法を本部が握っていて、
焙煎し終わった豆だけを加盟店に卸しています。
ちなみに、カレーのCoCo壱番屋では、
ハウス食品からカレールーを調達していますが、
元々ハウスはCoCo壱の第2位株主で、
2015年にはTOB(株式公開買い付け)を行い、
CoCo壱を連結子会社化しました。
こうした関係もあり、ルーを安定調達できるのです。
④「特殊な道具」を用いている
4つ目は「特殊な道具」を用いていることです。
鍵のピッキングや特殊清掃、水道工事など、
特殊な道具を本部が独占している場合、
その道具がないと商売自体ができないこともあります。
その道具がないと、何年も修行しないとできないのに、
その道具を使えば、誰でも3日で使い方をマスターできる…
のようなものがあれば、
本部に加盟するケースが多いでしょう。
FCを脱退したら道具を返却する
という契約にしておけば、
加盟し続ける人は多いでしょうし、
その道具に特許があれば、
同じものを作ることもできません。
⑤「独自ノウハウ」がある
5つ目は「独自ノウハウ」があることです。
そのノウハウがあることで、
付加価値の高い商品やサービスを提供できるのであれば、
やはり加盟する側としても魅力的です。
ただし、独自ノウハウだけでは、
習得されてしまえば、独立されてしまっておしまいです。
不正競争防止法上の「営業秘密」と言えるほどのものでなければ、
あとは契約で縛るしかありませんが、
基本的にノウハウはパクられてしまうものだと考えておきましょう。
まとめ
以上5つのポイントより、FC本部としてうまくいくには、
「加盟側にとってなくてはならない存在になること」
「FCから独立したら同じことができないこと」
が必要だと言えますね。
口で言うほど簡単ではないと思いますが、
これらのポイントを抑えることができそうであれば、
チャレンジしてみるのもいいのではないでしょうか。
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