商品・サービスとホスピタリティの違い

商品・サービスとホスピタリティの違い

※2022年11月15日配信メルマガVol.202より抜粋(一部加筆修正あり)

サービス業で大切な「ホスピタリティ」

飲食業を始め、サービス業においては「ホスピタリティ」が求められます。
近年は、私たちのような士業、法律業界でも「ホスピタリティ」とは無縁ではいられなくなりました。

「ホスピタリティ」は、ご存知の通り
お客様に対し心を込めたおもてなしをすることで、好印象を与える行為」ですが、
実は「Hospital(病院)」や「Hotel(ホテル)」「Hostel(ホステル)」「Hospice(ホスピス)」と同じく、
ラテン語の「Hospics(客人等の保護)」を語源としているそうです。

そんなホスピタリティについて、アジアを中心に世界10のエリアで約130店舗のレストランを展開している
「ワンダーテーブル」の秋元巳智雄社長のお話を聞く機会がありました。
https://wondertable.com

「ホスピタリティ」と「サービス」の違い

秋元社長は「ホスピタリティ」と「サービス」を明確に分けて考えていたのですが、
この違いって何かわかりますか?

例えば、「いらっしゃいませ!」
と笑顔で挨拶するのは「サービス」で、
「〇〇さん、どうも!今日は寒いですね!」
と声をかけるのが「ホスピタリティ」だそうです。
つまり、「1対多」が対象で、全員に等しく行うのが「サービス」、
「1対1」が対象で、相手に興味を持ってその人のために行うのが「ホスピタリティ」ということです。

また、自分の立場で考えるのが「サービス」で、
相手の立場で考えるのが「ホスピタリティ」、
知識や技術やマニュアルが必要なのが「サービス」で、
おもてなしの心が必要なのが「ホスピタリティ」、
お客様の要求を満たし、期待に答える等価価値交換が「サービス」で、
お客様の欲求を満たし期待を上回る付加価値共創が「ホスピタリティ」、
とのことでした。
なんとなく、感覚が伝わるでしょうか。

「商品・サービス」があってこそ「ホスピタリティ」が成り立つ

そして「商品・サービス」があってこそ「ホスピタリティ」が成り立つ
というお話も印象的でした。
確かに、相手に興味を持ち、おもてなしの心を持つことは
「ホスピタリティ」に不可欠です。
しかし例えば、
「予算3,000円で妻の誕生日に合うワインを探してくれませんか?」と、
お客様からリクエストがあった場合に、
ワインの知識がなければアドバイスも手配もできないでしょう。
「商品・サービス」の知識なくして「ホスピタリティ」なしというわけです。

したがって、スタッフの教育においては、
「ホスピタリティ」面の教育のみならず、
「商品・サービス」面での知識や技術の教育も
当然重要
ということになります。

UberEats配達員にも「ホスピタリティ」

そして、「ワンダーテーブル」には
対面せずにUberEatsでデリバリーするタイプの
「バーチャルレストラン(ホームダイニング)」事業もあるのですが、
UberEatsの配達員に対する「ホスピタリティ」まで大切にしているそうです。

なんでも、配達に出す際にスタッフの手書きのお礼のお手紙を入れておくのだとか。
また、早めに取りにきた配達員に
「急がせますから椅子に座っててください」と配慮することで、
「また取りに来たい」と思ってもらうようにしているのですね。
これにより、配達員が気分よく配達できるので、
そのままお客様の満足にもつながります。

また、配達員だってお客さんになり得るわけですから、
こんな思いやりある対応をされたら
「今度ここで食べようかな」「自分もUberEatsで注文しようかな」
と思ってもおかしくありません。

「ホスピタリティ」を社内に浸透させるには?

問題は、どうやってこのような「ホスピタリティ」を、
社内に浸透させるかですが、
秋元社長は、週1回以上、
A4用紙で4枚くらいの「社長メッセージ」を配信
していて、
17年もの間、全社員に向けて社長のビジョンを伝え続けているそうです。
しかも休まず、海外に出張しているときも欠かさずです。

正直楽しくないし、やりたくないことなのだそうですが、
自分を律して決めたことをやり続ける姿を、トップ自ら見せることで、
社員に伝えているのですね。

ちなみに、先日たまたま「ワンダーテーブル」が運営する
モッツァレラチーズ専門店の「Obica」で食事をしてきたのですが、
カジュアルな雰囲気でお料理も美味しかったですし、
サービスもホスピタリティも素敵でした。
もしよろしければ行かれてみてくださいね。
https://obica.jp

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