※2023年9月12日配信メルマガVol.245より抜粋(一部加筆修正あり)
目次
「ネーミング」を軽視するのはもったいない
マーケティングにおいて、
商品やサービスの「ネーミング」は
究極のレバレッジ手法と言われています。
たいていのビジネスにおいて、
ネーミングに費やすお金はさほどでもないと思いますが、
いいネーミングをつけることができれば、
それだけで顧客や見込客の記憶に残り、
手にとって買ってもらいやすくなります。
一方、
「いい商品やいいサービスを作れば売れる」
「いい広告を作れば売れる」
と考える人は多いのに、
「いいネーミングをつける」ことに関しては、
重要視しない人も多いのではないでしょうか。
だとしたら非常にもったいないです。
せっかくいい商品やいいサービスを作っても、
いい広告を打ったとしても、
ネーミングがイマイチなだけで、
人に記憶してもらえず、販売の機会を逃してしまうことがあるからです。
逆に、ネーミングがいいというだけで、
そこまで商品・サービスの質が高いと言えないものでも
売れてしまうことはあります。
商品のメリットや効果をイメージできるネーミング
ネーミングが上手いなと思う企業の一つが
「小林製薬」です。
- 「ブルーレットおくだけ」
- 「熱さまシート」
- 「のどぬーる」
- 「キズドライ」
- 「アイボン」
- 「ブレスケア」
- 「ガスピタン」
- 「フェミニーナ軟膏」
- 「ナイシトール」
など、
名前を聞いただけで、
どういう商品かイメージできるのがすごいですよね。
いいネーミングを作る上で、最も大切なのは
「そのネーミングを聞いただけで、どんな使い方なのか、どんなメリットや効果があるのかがわかる」
ことです。
商品のメリットや効果をイメージできるネーミングの注意点
ただし、単に説明的に単語を並べただけのネーミングでは、
商標登録もできない上に、ありきたりになりがちなので、
ネーミングはかなりセンスが問われる施策だと言えますね。
仮に「熱さまシート」が、
「ひんやりシート」だったらいかがでしょうか?
確かにネーミングを聞いただけでメリットや結果がわかりやすいですが、
単に説明的なネーミングに過ぎないので、
これでは商標登録もできず、いいネーミングとは言えません。
もう少し「造語っぽいアレンジ」を加える必要があります。

実際に、小林製薬は「目もと\ひんやりシート」という商標を出願しましたが、「商品の意味合いを容易に想起させる(説明的な)商標」だという理由で、審査で拒絶されています(不服2002-9005)
説明的なネーミングを造語化する方法
色々なコツがありますが、
その中の1つに「既存の言葉の一部を別の言葉に置き換える」というものがあります。
例えば、ヤマト運輸の「宅急便」なんかがわかりやすいですね。
「宅配便」という他社も使っている一般的なサービス名称のうち、
「配」の部分を「急」に変えて、
「他社よりももっと速く届く」というコンセプトが伝わる、
優れたネーミングです。
また、速読のスクールの一つである「瞬読」というネーミングもわかりやすいです。
https://syundoku.jp/
「速読」よりも、「もっと速く本が読める」という特徴が
とてもよく伝わってきます。
「忘れられないネーミング」を作るには?
慣れ親しんだ既存の言葉の一部を変えることで、
ちょっとした違和感や引っ掛かりを作っているので、
忘れられないネーミングになるのです。
この「忘れられないネーミング」というのも、
いいネーミングの特徴の1つです。
そして、忘れられないネーミングのポイントは、
「耳でも覚えやすい」ことですね。
なぜなら、思い出すときに
脳内でその言葉が再生されることが重要だからです。
ネーミングをするときは、
ぜひ耳で聞いて覚えやすい(=忘れられない)だろうか?
という点でもチェックされると良いのではないでしょうか。
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