商標の早期審査とは?通常審査との違いと申請のポイントを弁理士が解説

商標の早期審査とは?通常審査との違いと申請のポイントを弁理士が解説

商標登録を急ぎたい!そんなときの解決策とは?

「商標を出願したけれど、審査に1年以上かかるのは長すぎる…
「事業を早く展開したいのに、商標がまだ登録されない…
「商標権を取得しないと、ブランドを安心して使えない!

そんな悩みを解決するのが『商標の早期審査制度』です!

しかし、早期審査は どんな場合でも利用できるわけではなく、一定の条件を満たす必要があります。
また、通常審査と何が違うのか?どんな手続きが必要なのか? についても正しく理解しておくことが重要です。

この記事では、

  • 商標の早期審査とは何か?
  • 通常審査との違い
  • 早期審査の適用条件と申請方法
  • 弁理士に依頼するとどんなメリットがあるのか?

を分かりやすく解説します!

まずは、「通常審査と早期審査の違い」を確認しましょう。


商標の通常審査と早期審査の違いとは?

商標登録には、「通常審査」と「早期審査」 の2種類があります。

✅ 通常審査(標準的な審査)

  • 出願してから審査結果が出るまでに6か月〜12か月かかる
  • 商標の使用実績がなくても出願できる
  • 順番待ちのため、早めることはできない

✅ 早期審査

  • 約2か月〜3か月で審査結果が出る!(通常の半分以下の期間)
  • 適用条件を満たしていれば、誰でも利用可能
  • 事業を早く進めたい人に最適な制度!

💡 では、「早期審査を利用できる条件」とは何でしょうか?


商標の早期審査を受けるための適用条件

早期審査を利用するには、以下のいずれかの対象に当てはまる必要があります。

対象1. 出願商標を既に使用しており、権利化に緊急性がある場合

商標を指定商品・指定役務の一部に既に使用している、または使用準備を進めており、早急な登録が必要なケース。

早急な登録が必要なケースの例:

  • 第三者が同じ商標を無断使用している
  • 商標の使用について警告を受けた
  • 商標の使用について許諾を求められている
  • 他国での出願マドプロ(国際)出願の基礎出願とする予定がある

OK事例:商標「ABC」

<指定商品>
被服使用中(使用準備中)
財布不使用だけど、第三者が商標「ABC」を使用中
時計不使用

NG事例1:商標「ABC」

<指定商品>
被服使用中(早急な登録が必要なケースでない
財布使用中(早急な登録が必要なケースでない)
時計使用中(早急な登録が必要なケースでない)

NG事例2:商標「ABC」

<指定商品>
被服不使用だけど、第三者が商標「ABC」を使用中
財布不使用だけど、第三者から商標「ABC」の使用許諾を求められている
時計不使用だけど、国際出願の基礎とする予定がある

対象2. 出願商標を使用している商品・役務のみを指定している場合

商標を使用中(または使用準備中)の商品・役務のみを指定している場合。

注意点:

  • 使用実績のない商品・役務が含まれていると対象外
  • 使用中(使用準備中)でない商品・役務補正(削除)が必要

OK事例

<指定商品>
被服使用中(使用準備中)
財布使用中(使用準備中)
時計使用中(使用準備中)

NG事例

<指定商品>
被服使用中(使用準備中)
財布不使用→補正で削除すればOK
時計使用中(使用準備中)

対象3. 指定商品・役務が「類似商品・役務審査基準」等に掲載されている場合

商標を指定商品・指定役務の一部に使用中(または使用準備中)で、「類似商品・役務審査基準」等に掲載されている商品・役務のみを指定している場合。

注意点:

  • 表記が基準と異なると対象外誤記に注意)
  • 類似商品・役務審査基準等にない商品・役務が含まれている場合は補正が必要

OK事例

<指定商品>
被服使用中(使用準備中)「類似商品・役務審査基準」等に掲載あり
財布不使用、「類似商品・役務審査基準」等に掲載あり
時計不使用、「類似商品・役務審査基準」等に掲載あり

NG事例1

<指定商品>
被服使用中(使用準備中)、「類似商品・役務審査基準」等に掲載あり
財布使用中(使用準備中)、「類似商品・役務審査基準」等に掲載あり
腕時計型ウェアラブル携帯情報端末使用中(使用準備中)、「類似商品・役務審査基準」等に掲載なし→補正で削除すればOK

NG事例2

<指定商品>
被服不使用、「類似商品・役務審査基準」等に掲載あり
財布不使用、「類似商品・役務審査基準」等に掲載あり
時計不使用、「類似商品・役務審査基準」等に掲載あり

💡 ポイント:

  • 早期審査を申請する場合は、使用実績等を示す証拠資料が必要!
  • 既に使用 or 使用準備中」かつ「指定する商品・役務が明確」なら、早期審査の対象になりやすい!

💡 これらの条件を満たせば、早期審査を申請できます!
次に、実際の申請手続きについて説明します。


商標の早期審査の申請方法と流れ

1. 申請書類の準備

  • 早期審査を希望する理由を記載した「事情説明書」を作成
  • 商標の使用実績を証明する資料(販売ページ・広告・契約書など)を添付

2. 特許庁への提出

  • 出願後すぐに早期審査の申請が可能
  • 特許庁に書類を提出(オンラインでの提出も可能)

3. 早期審査の審査開始

  • まず早期審査の対象になるかどうかの結果を通知
    (対象外となった場合は、通常の審査のスケジュール通り)
  • 通常の商標審査と同様に、特許庁の審査官が商標の登録可否を判断

4. 審査結果の通知(約2〜3か月)

  • 通常より早く、審査結果が届く
  • 拒絶理由がなければ、すぐに商標が登録される!

💡 「申請書の作成や証拠資料の準備が不安…」という方は、弁理士に依頼するとスムーズです!


商標専門弁理士に相談するメリット

「早期審査を申請できる条件は分かったけど、本当に自分のケースで利用できるのか分からない…
そんなときこそ、商標専門弁理士に相談するのがベスト!

✅ 1. 早期審査が適用されるか判断できる

  • 条件を満たしているか、事前にチェックできる
  • 適用可能な場合、最も早く審査を通すためのアドバイスが受けられる

✅ 2. 書類の作成ミスを防げる

  • 申請書に記載する理由や証拠資料の準備は、素人では判断が難しい
  • 弁理士が書類を作成すれば、スムーズに申請できる!

✅ 3. 確実に最短で商標登録ができる

  • 弁理士が適切な申請を行うことで、無駄なくスピーディに商標登録が可能!

💡 「確実に早期審査を成功させたい!」という方は、弁理士に相談するのが安心です。


まとめ – 商標の早期審査を活用してスムーズに登録しよう!

商標の通常審査は6〜12か月かかるが、早期審査なら約2〜3か月で完了!
すでに商標を使っている、または事業準備中なら、早期審査を申請できる可能性がある!
申請書類の準備が不安な場合は、弁理士に依頼するとスムーズに登録できる!

商標をいち早く取得し、安心してビジネスを進めるために、今すぐ早期審査を活用しましょう!