Nikonのブランド戦略に学ぶ!コーポレートブランドの単独使用の重要性

Nikonのブランド戦略に学ぶ!コーポレートブランドの単独使用の重要性

※2019年8月13日配信メルマガVol.32より抜粋(一部加筆修正あり)

コーポレート(社名)ブランドは単独で使う

弊所は商標のお仕事が多いため、
商標の使い方・管理の仕方について、聞かれることが多いです。

その商標が、商品(サービス)ブランドか、コーポレート(社名)ブランドかでも異なるのですが、
少なくともコーポレートブランドに関しては、
単独で使うこと
をおすすめしております。

「Nikon」のブランド戦略

例えば、カメラや双眼鏡、メガネレンズといった光学機械器具の製造販売で著名な株式会社ニコンは、
そのコーポレートブランド「Nikon」を用いる際、
「Nikon〇〇」のように、他の語と組み合わせるような使い方をなるべくしないように、留意されているそうです。

なぜかというと、組み合わせる語や使い方によっては、
「Nikon」ブランドのイメージや統一感を損ねる恐れ
があるからです。

「Nikon」といえば、やはりレンズ技術で最先端を行くトップブランドというイメージですが、
そのレンズの名前も「Nikonレンズ」ではなく、
旧社名である「NIKKOR」を用いた、
「NIKKORレンズ」と称して「Nikon」と明確に使い分けています。
https://www.nikon-image.com/products/nikkor/

また以前は、家族向けの一眼レフカメラ機に「ファミリーニコン」と称する宣伝広告キャンペーンを行っていましたが、
現在ではこの名称は使われていない模様です。

キャッチフレーズ的に用いてしまうことで、
レンズの最先端技術のNikon
というイメージから、
ファミリー向けのNikon
という余計なイメージがついてしまって、
例えば医療や生命科学の分野の事業では、
マイナスに働きかねない
のですね。
同様の理由で、“Nikonちゃん”みたいな「ゆるキャラ®」も存在しません(笑)

したがって、特にコーポレートブランドのような、
組織の姿勢や価値観、存在意義を表す最重要のブランド名については、
将来の事業展開も考慮した上で、
意図しない特定のイメージがつかないよう、
細心の注意を払う
必要があるわけです。

こうした理由から、
コーポレートブランドは常に単独で
というのを心がけて、社内へ徹底周知されてみてはいかがでしょうか。

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