※2025年1月7日配信メルマガVol.314より抜粋(一部加筆修正あり)
通販サイトが手掛ける猫好き向けコミュニティ「猫部」
通販大手の「フェリシモ」が手掛ける、
猫をモチーフにしたファッション雑貨や日用品、お菓子などを
企画・販売しているサイト「猫部」をご存じでしょうか?
(「猫部」はフェリシモの登録商標)
https://www.nekobu.com/
猫にまつわるグッズやエピソードを紹介し、
猫好きが楽しめるコンテンツを発信している、
猫好き同士をつなぐコミュニティの場です。
単に猫が実際に使うグッズだけでなく、
飼い主が楽しめる雑貨なども充実させ、
猫と人の生活をよりハッピーにする狙いがあるのですね。
売上の一部を社会貢献に
その売り上げの一部は、「フェリシモわんにゃん基金」へ寄付され、
飼い主のいない動物のケアや里親探し、
野良猫の過剰繁殖防止といった活動支援に活用されています。
かわいい猫グッズを買うことが、
結果的に猫たちの支援にもつながっているため、
ユーザーにとって非常に満足度の高い仕組みになっているんですね。
公式サイトによると、
2003年6月~2024年10月までの間に
基金額は約7億円に上るそうです。
ニッチ×熱量が売上とファンを生む
それだけの成功を収めているのは、
“猫好き”という“ニッチだけれど熱量の高い市場”をターゲットにした点が
非常に大きいと思います。
猫好きは、推しの猫に対しては財布のひもが緩みがちですし、
日常生活のちょっとした場面でも猫を感じたい気持ちから、
つい色々グッズを買い集めたくなります。
つまり、リピートが生まれやすいわけですね。
こうして集まったお客さんは、猫好きという共通点があるので、
交流や共感が育まれやすく、ファンコミュニティが活発になりやすいのです。
したがって、コミュニティによる認知度拡大や口コミ効果が期待でき、
広告費を抑えながら新たな顧客を獲得できるメリットもあります。
満足度と信頼を同時に高める寄付連動のブランド戦略
さらに、これらのお客さんは、
猫のためなら…と、社会貢献に参加するモチベーションも高いですよね。
しかも、社会貢献自体が幸福感を向上させる効果があるので、
必然的に満足度が高くなります。
そして、社会貢献活動は企業への信頼感を高めますから、
安定的な売上確保へとつながります。
これらが企業のブランド価値を高め、
「猫部」をきっかけにフェリシモを知った人が、
他の商品にも興味を持つ…という流れになっているんですね。
顧客との密なつながりが長期的な価値になる
フェリシモに限らず、カタログ通販のビジネスは、
どこも売り上げが非常に厳しい流れになっています。
それでも、こうした顧客との密なつながりを作ることができれば、
長く生き残ることができるのではないでしょうか。
そのためにも、
“ニッチだけれど熱量の高い市場“
を探せるといいですね。