「美魔女」は45歳の一言から生まれた!本音を引き出す〈共感・共有・告白〉取材術

「美魔女」は45歳の一言から生まれた!本音を引き出す〈共感・共有・告白〉取材術

※2024年5月14日配信メルマガVol.280より抜粋(一部加筆修正あり)

「美魔女」は45歳女性読者の一言から生まれた

2010年代、ミドルエイジの女性の間で起こった「美魔女」ブーム。

「魔法を使ったように若く美しい中年以降の女性」
を指す言葉としてよく知られていることでしょう。

「美魔女」の造語は、
光文社の「美STORY(現在は「美ST」)」という雑誌の創刊準備号にて登場し、
同社名義で商標登録もされています(登録第5346003号他)。

仕掛け人は、光文社の雑誌「STORY」の編集長をしていた山本由樹さんという男性で、
「美魔女」コンセプトの誕生のきっかけは、
ある45歳女性読者をインタビューしていたときの
たった一言でした。

その一言とは
最近はファッションより美容にかけるお金が増えてきました」。

「美魔女」コンセプトを生み出した雑誌「美ST」創刊の背景

当時「STORY」は、より読者を若返らせるという目的のもと、
流行のファッションを紹介し、表紙のモデルも若い人に変えていましたが、
45歳以上の読者が離れていった背景がありました。

しかし、インタビューでわかったのは、
ファッションを若くすると、逆に顔の老いが悪目立ちするようになるので、
ファッションより美容にお金をかける人がいる
という事実だったんですね。

そこで、山本さんは美容雑誌の創刊を考えるようになりました。

一方、当時の美容雑誌は、20~30代をメインターゲットにしたものばかりで、
増刊号で40代以降向けの特集を組んでも、
売れ行きは芳しくなかった
そうです。

その40代以降向けの特集というのも、
ラグジュアリーなコスメを紹介するものばかりで、
しみ、しわ、たるみといった肌の老化の悩みや、
「若返り」の欲望にアプローチしてくれる雑誌がなかった
のですね。

こうして、40代以降のリアルな悩みに訴える美容雑誌「美STORY(現「美ST」)」が誕生し、
「美魔女」という言葉と共に
40代のアンチエイジングという新市場も立ち上がったのです。

その後のブーム化の様子をみれば、
このコンセプトがいかにヒットしたかは言うまでもないですね。

至極のコンセプトを生んだ、本音を引き出すインタビュー

それも、山本さんが読者インタビューで
多くの人がなんとなく思っているけど、言語化できなかったこと
を引き出したことが、成功のポイントでしょう。

そしてそれを可能にしたインタビュー技術が素晴らしい。
山本さん曰く、本音を引き出すためには
「共感」「共有」「告白」
の3つが大切なのだとか。

まずは「共感」で相手の心を開いていき、
話をしやすい場を作る。
次に「共有」で、聞き手自らの内面をさらけ出して、
本音を話しやすい場を作る。
そして「告白」で、相手が心の奥底にしまっていた本音を、
安心して話してもらう
、とった具合です。

その結果、40代以降の女性のリアルな悩みを引き出すことができたのです。

「美魔女」が支持された理由とは?

実は、「美魔女」が支持された裏のニーズとして、
結婚・出産後の性生活問題があります。

40代を超えても、「女性として終わりたくない
パートナーに愛されたい
との切実な思いは意外と多く、
なかなか理解されません。

そこに「容姿を美しくすれば、また女性として輝き、
愛される生活を送れ
るのではないか」
という光を当てたのが、「美魔女」だったのです。

お客様のリアルな悩みや本質的な欲求を引き出し、
それを満たすコンテンツを提供できれば
勝ち確ではないでしょうか。

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