脳を味方にする『KISSの法則』──端数価格が24%売上アップを生むワケ

脳を味方にする『KISSの法則』──端数価格が24%売上アップを生むワケ

※2023年12月5日配信メルマガVol.257より抜粋(一部加筆修正あり)

マーケティングの「KISSの法則」

KISSの法則」をご存知でしょうか?

「KISS」は「Keep It Short and Simple.
の頭文字をとったもので、
元は米国の海軍で使われていた言葉だそうですが、
マーケティングの世界でも使われている言葉です。
決して変な意味ではありません笑

つまり、「伝えたいことは短くシンプルにしよう」ということですね。

なぜ短くシンプルな伝え方が必要なのかというと、
人間の脳は疲れやすいことを避けるようにできているからです。
逆に、頭を使わなくても理解できることは、
脳の処理効率が上がるために「好ましい」と判断する
傾向にあるそうなんです。
https://president.jp/articles/-/50022
https://www.alinez.net/article.php?op=detail&article_content_id=3859

脳を味方にする価格表示

脳が短くシンプルに考えがちなことは、
価格の表示についても当てはまります。

よく「98円」「1,980円」「19,800円」といったように、
価格の末尾を端数にしていますよね。
あれは、意思決定につながりやすくなるためです。
人間はパッと見た価格から
価格帯を設定してパターン化
しているようです。

例えば、
「1,980円」は「1,000円のグループ」
「2,000円」は「2,000円のグループ」
といった形で。

たった20円でも、あまり意識せずに後者を購入の候補から外してしまうというから、
無視できません。

ちなみに、日本では端数として「8」がよく使われますが、
米国では「9」がよく使われていて、
「4.99ドル」「19.99ドル」のような表記が頻繁に見られます。

サイエンスライターのウィリアム・パウンドストーン氏によれば、
キリのいい数字よりも、端数を使った場合の方が
平均で24%の売上が高かった
そうです。

本当に売りたい商品を選んでもらうための「おとり商品」戦略

ただし、レストランのメニューのような、
複数の自社商品の中から選択してもらう場合は、
端数価格にした安い方の商品が選ばれがち
になるので、
客単価が下がり得る点で注意が必要です。

人の脳は、商品を購入しやすくするために
本能的に価格を比較したがるようにできているからです。
(以前ご紹介したサイゼリヤなんかは、
キリのいい数字にしていますね。)

その場合は、「おとり商品」といって、
明らかに価格も内容も劣ると思われる商品を用意する方法がよく用いられます。
「安いけど、こちらはあまり選びたくないな」
「だったら、少し高いけどこちらにしておこう」
といった感じで、
本当に売りたい商品の方を選んでもらうようにするのです。

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