たくさんの人に信頼される「大きな実績」の作り方

たくさんの人に信頼される「大きな実績」の作り方

※2023年9月5日配信メルマガVol.244より抜粋(一部加筆修正あり)

ダンボールベッド破壊の炎上騒動で評価が上がった「エアウィーヴ」

東京五輪の時、イスラエル代表の野球選手たちが
選手村にあるダンボール製のベッドを破壊する様子を撮影した
動画を投稿したことが話題になりました。
https://youtu.be/NZ0C6bvNQq0?si=jcMs6X4PyBDWlDVB

かなり炎上したのですが、
何人か他の選手も強度を試すようなことをしていて、
そのうちアイルランド代表の体操選手は
「激しく動くと壊れるなんてフェイクニュースだよ」
と、その段ボール製ベッドの強度を保証するような動画を挙げていました。

そのベッドのメーカーが、マットレスで有名な「エアウィーヴ」で、
耐久性テストでは200kgの荷重にも耐えられることがわかり、
結果的には同社の技術が評価されたのです。

選手村に提供したベッドは、規約上そのまま一般に販売はできないものの、
同社の製品は売れに売れ、
2022年度の売上高は過去最高の217億円だったそうです。

特殊な事例を使って信じさせる広告手法「シナトラ・テスト」

これは偶発的な出来事が好転した事例ですが、
特殊な取引実績や成功事例を使うことで、
全体に通用する信頼性を確立する
広告宣伝の手法は
シナトラ・テスト
と呼ばれて活用されています。

「シナトラ」とは、往年の名俳優にして名歌手の
「フランク・シナトラ」に由来していて、
彼の名曲「New York, New York」の中の

「If I can make it there, I’ll make it anywhere.(そこでうまくいけば、どこでもうまくいくさ)」

という歌詞が元になっています。

つまり、たった1つでも、信頼を獲得するに値する大きな実績をつくれば、
それを使って多くの見込客にアプローチすることができるというわけです。

必ずしも、多数の実績や長年の実績がなくてもいいので、
まだ実績が少ない、経験が浅い人や会社でも、有効な方法と言えます。

「エアウィーヴ」も「シナトラ・テスト」で有名になった?!

実は「エアウィーヴ」自身が、
この「シナトラ・テスト」で有名になった企業の1つです。

ご存知の通り、「エアウィーヴ」は、
フィギュアスケートの浅田真央さんが愛用していたことで有名になりましたが、
それまでは無名のベンチャーでした。

しかし、いきなりトップスターの浅田選手に使ってもらうことは難しい。
ということで、縁のあるアスリートやトレーナーに試しに使ってもらい
いい感想をもらったら、それをPRの材料にして、他の人にも使ってもらう
という地道な活動を重ねていったのですね。

そして、ついに浅田選手に辿り着き、推薦してもらうことができたのです。

さらに、浅田選手用にカスタマイズしたものをプレゼントしたら、
海外遠征に持ち運んでくれるようになり、
空港にいるときにその様子がTVに映って話題になりました。

こうして売上が上昇気流に乗り、
浅田選手とCM契約するまでに至ったのですね。

このように、最初は無料で、使ってくれる人をどんどん集めていき、
フィードバックをもらいながら、PRに活用していくことで、
「シナトラ・テスト」に活用できる実績を得ることができるのですね。

参考:「エアウィーヴはなぜ、浅田真央さんに選ばれたのか?」
https://business.nikkei.com/atcl/seminar/19nv/00124/00053/

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