※2023年1月31日配信メルマガVol.213より抜粋(一部加筆修正あり)
視力矯正を必要としない人に売れた「ブルーライトカットメガネ」
10年ほど前、すでにコモディティ化していたメガネの市場に、
「JINS」が「ブルーライトカットメガネ」という新しい付加価値を提供して、
視力矯正を必要としない人にまでメガネが売れました。
もはや説明不要だとは思いますが、
ブルーライトは、太陽光に含まれる波長380~495nm前後の青色成分の光。
ブルーライトを発するPCやスマホなどの液晶画面を見続けると、
眼精疲労や睡眠障害をきたすと言われていました。
そこで登場したのが、日中PCを見続けるビジネスマン向けに発売された
「ブルーライトカットメガネ」の「JINS PC(現「JINS SCREEN」)」でした。
(なお、今では日中にブルーライトをカットする必要はないという意見も多いです)
私は裸眼で問題ない視力ですが、
この「JINS PC」が出たときに、
思わず買ってしまいました。
周りのスタッフに
「あれ、メガネかけるようになったんですね」
と不思議に思われたのを思い出します。
未顧客層にアプローチするとビジネスが拡大する
視力が弱くなくても眼鏡をかける習慣ができた、
という点では、
顧客層を大幅に広げる画期的な発明だと思いませんか?
このように、「今まで商品を買ったことのない層」、
つまり「未顧客層」を掘り当てることができれば、
ビジネスは格段に大きくなることでしょう。
そのためには、「未顧客層」を理解し、
「未顧客層」の悩みや不満、隠れたニーズなどを見つけ出す必要があります。
さらに、その悩み・不満等を、自分の商品で解決できる方法を考えるのです。
もちろん、そう簡単に見つかるなら、同業他社がやっているはずなのですが。
「ブルーライトカットメガネ」の場合は、
明確に悩みや不満があったわけではないのですが、
「目が悪くなるかも」「睡眠の質が低下するかも」
といった、これまで意識していなかった恐怖に
うまく訴求することができたことが勝因ですね。
今まで自分の業界ではあまり顧客になっていない層はないでしょうか?
もしかしたら、そんな人たちの悩み等を自社の商品で解決できるかも…
と考えてみると面白くなりそうですね。
なぜブルーライトのカット率が低く設定されたのか?
ちなみに、「JINS PC」の秀逸なところは、
最初確かブルーライトのカット率が
35%程度だったことが挙げられます。
どういう意味かわかりますか?
つまり、その後45%とか55%とか、
よりカット率を引き上げた商品を出すことができるので、
商品展開しやすいのです。
案の定、その後、
「明るい場所で短時間なら25%」
「明るい場所で長時間なら40%」
「暗い場所でなら60%」
など、用途に合わせてカット率を変えた商品が出ています。
新しい顧客層の悩みやニーズを探すこと、
長期目線で最初の商品を出すことは、
とても大事ですね。
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