OATH（オース）の法則

※2021年4月27日配信メルマガVol.121より抜粋（一部加筆修正あり）

「OATH（オース）の法則」とは？

「OATH（オース）の法則」って、ご存知ですか？

コピーラーターとして米国で有名な
マイケル・フォーティン氏が考案した、
顧客のニーズを4つの段階に分けて考える方法です。

「OATH」は、顧客のニーズ=悩みの段階を表す語の頭文字をとっており、
①「O」は「Oblivious（無知）」
②「A」は「Apathetic（無関心）」
③「T」は「Thinking（検討）」
④「H」は「Hurting（苦痛）」
を表しています。

これはどういう意味かというと、
①の「Oblivious（無知）」は、
悩みに気づいてすらいない状態、
②の「Apathetic（無関心）」は、
悩みに気づいているけど、気にしていない状態、
③の「Thinking（検討）」は、
悩みに気づいていて、解決手段を検討している状態、
④の「Hurting（苦痛）」は、
悩みに苦痛を感じていて、すぐにでも解決したい状態、
を指しています。

「O→A→T→H」の順に悩みが深く、ニーズが強くなる

①の「O」から④の「H」に向かうにつれ、
悩みが深くなっていき、ニーズが強くなるということですね。

したがって、④の「Hurting（苦痛）」の状態の人が、
悩みを解決する商品を最も欲しがっているので、
一番売りやすいということになります。

逆に、①の「Oblivious（無知）」の状態の人は、
商品を必要と思っていないので、
売るのが大変難しいです。

このように、お客さんをニーズの段階に分けて考えつつ、
それぞれの層に合った情報発信をしていくことが、
大切なんですね。

悩みが深くニーズの強い④「H」狙いの落とし穴

そして、通常の営業活動では、
最もニーズの強い、
④「Hurting（苦痛）」の状態の人をめぐって、
同業他社が競争し合って、
「いかに自社が優れているか」PRし、
顧客の奪い合いをする
という構図になります。

しかし、ここが結構落とし穴になるんですね。
なぜなら、④「Hurting（苦痛）」は人数が少ないので、
一度他社に顧客化されてしまうと、
「なかなか自社にはきてくれない」
という状態になりやすいからです。
つまり、④「Hurting（苦痛）」だけに集中していると、
お客さんがいなくなってしまうんですね。

段階的に「顧客の意識を変える」ことが大事

したがって、本来マーケティングにおいては、
①「Oblivious（無知）」から
④「Hurting（苦痛）」に向かって、
顧客の意識を変えていくことが必要になってきます。

①「Oblivious（無知）」→②「Apathetic（無関心）」

例えば、体毛の悩みが全く顕在化していない
①「Oblivious（無知）」の人に
自分の脱毛サロンにきてもらうためには、
まず悩みに気づいてもらって、
②「Apathetic（無関心）」に進んでもらう必要があります。

女性に向けてだったら
「これから迎える夏本番、その肌で大丈夫？」
だとか、
男性に向けてだったら
「ご存知ですか？女性の9割が男性のムダ毛を処理して欲しいと思ってます」
みたいな感じでしょうか。

こういった、自分では気づかなかった問題を意識に上げることで、
「そうなのか」と問題に気づくことになります。

②「Apathetic（無関心）」→③「Thinking（検討）」

その次は、③「Thinking（検討）」に進んでもらうべく、
体毛の悩みを解決したいと思ってもらう必要があります。

「脱毛したら、彼氏に「肌キレイだね」って褒められました」
とか
「ヒゲ脱毛したら、毎朝ヒゲを剃る手間が省けて楽です」
みたいな感じで、
お客様からアンケートを取って、
体毛の悩みを解決したことによるメリットを紹介していくと、
とてもイメージしやすいと思います。

メリットではなく、
やらないことのデメリットだと、さらにニーズが強くなります。
「体毛が濃いだけで、恋人にフラれます」
と言われたら、「これはまずい、処理しなきゃ」と思いますよね。

③「Thinking（検討）」→④「Hurting（苦痛）」

そして、④「Hurting（苦痛）」に進んで、
今すぐあなたの脱毛サロンで脱毛して欲しいと思ってもらいます。

お客様の声を紹介したり、
「当サロンで脱毛をしたお客様の○%が「満足した」と回答しています」
などのアンケート結果を載せたりすると、
「ここに通いたい」と思うことでしょう。

最後は、申し込みのアクションにつなげてもらうべく、
「今なら初回無料！○月末まで」
とか
「今だけ、〇〇円→××円」
のように、今すぐ申し込んだ方がお得だと思わせると、
より効果的です。

やはり、悩みがはっきりしているけど、
行動するのが億劫ということもありますからね。
背中を押してあげる意味でも、重要になります。

このように、「OATH」それぞれの層の人たちの気持ちになって考えてみると、
より良いアプローチの方法が見つかってきますね。