持続可能なブランドコミュニケーションをつくる
「サムライツ™」の弁理士、保屋野です。
「知的財産」って、ニュースなどでもよく出てくるようになりましたが、未だに曖昧な言葉ですよね。
どうしても特許権とか、商標権とか、著作権を思い浮かべますが、これらは「知的財産権」であり、知的財産に関して法令で定められたものの一例にすぎません。
では「知的財産」とは何か?というと、大きく分けて3種類のみです。
「知的財産基本法」という法律で定義されています。
①人間の創造的活動により生み出されるもの
②事業活動に用いられる商品又は役務を表示するもの
③事業活動に有用な技術上又は営業上の情報
①の例として、発明や意匠、著作物、植物の新品種といったものがあります。
②の例は、商標や商号です。
③は、営業秘密が例として挙げられています。
これらの例も、それぞれ別の法律で決まっています。
逆に言えば、①②③の定義に当てはまれば、知的財産と言えます。
たとえ権利で守れないとしても、「財産」なんだという意識でいると、なんとか活かしたいと考えますね。
例えば、何か仕事をしていく中での工夫を新しく生み出した。これを財産として活かしたい。
特許は取れなそうだけど、他者が権利を持っているわけでもないので、使うことはできそうだ。そこで、これを商品化、サービス化しよう。
その商品、サービスを、何か独自の言葉で表現してみる。その言葉は商標登録ができそうだから、出願しておこう。
独自の言葉で表現されることで、お客さんからしたら、新しい価値を提供してくれる期待が生まれるわけです。
この①②③をうまく使っていくことで、
自分の土俵を築いて、競争を志向せずに(結果としての競争はあり得ます)事業活動をしていくことが可能になってくるのですね。
「知的財産」だと、わかりづらくて、
自分には関係ないと思われがちですが、
この①②③で見ると、今まで見えなかった財産が、見えてくるかもしれません。