※2022年12月20日配信メルマガVol.207より抜粋(一部加筆修正あり)
「プロダクトライフサイクル」とは?
ビジネスにおいて「プロダクトライフサイクル」という言葉がよく使われます。
「プロダクトライフサイクル」とは、
生き物と同じように、ある商品・サービスが
①「導入期」②「成長期」③「成熟期」④「衰退期」という4つのステージを経て、
栄枯盛衰を辿っていくことを指していいます。
①「導入期」
「導入期」は、市場が立ち上がってまもないので、
競合企業はほとんどいませんが、
その代わり顧客も少なく、売上も利益も低い段階です。
このステージでは「認知度を上げること」が主な課題であり、
そのための支出が多くなりがち。
したがって、資本力のある大企業が行うか、
ベンチャーであれば他者からの融資や出資によってコストを賄っていきます。
②「成長期」
「成長期」は、商品・サービスが浸透してくるので、
売上や利益が急成長しますが、
一方で競合も増加して、競争が激化していく段階です。
顧客も商品・サービスの知識を身につけてきていますので、
このステージでは「差別化すること」「競合にない強みを持つこと」「ブランド化すること」が主な課題です。
自社と他社の違いを認識してもらうための顧客教育が必要となるので、
やはりコストがかかります。
したがって、このステージでいかに利益を出して、
投資に回せるかがカギとなります。
③「成熟期」
「成熟期」は、市場の成長が終わり、
おおよそのシェアも固まって逆転が難しくなるので、
各社がいかに自分のシェアを維持していくかという段階になります。
ここでは「ブランド・ロイヤルティ(Loyalty)」といって、
商品やサービス、企業そのものに対して持つ
「顧客からの信頼や愛着心を高めていくこと」が主な課題です。
新規客よりリピート客向けのマーケティングになるので、
コストは低下していきます。
ただし、価格競争も激しくなるので、
大企業化・多店舗化するか、専門特化するかの2軸で分かれていきます。
④「衰退期」
「衰退期」は、需要が少なくなって市場が縮小してくるため、
そのまま残るか撤退するかで分かれる段階です。
撤退が出る分、競合が減ってマーケティングコストはあまりかからなくなりますが、
需要も減ってしまうため、
なんとか利益を確保するために「生産性を向上させること」が主な課題となります。
全国対応型から、地域密着型に変わることもあります。
「プロダクトライフサイクル」を活用するための3つの大事なこと
そして大事なことは、
- 自社の商品・サービスが、どのステージにあるか認識すること
- そのステージに合わせた経営戦略を採用すること
- すでに③「成熟期」④「衰退期」にある場合は、新規事業として②「成長期」の商品・サービスの扱いも並行して始めること
の3点になります。
①「導入期」の商品・サービスについては、
コストがかかる上に、成功させる難易度が高いので、
中小企業はあまり選ばない方がいいでしょう。
よく、まだ世の中にない新商品・新サービスで起業する人もいますが、
当たれば大きいものの、外れるか途中で断念する可能性が高いので、
②「成長期」のもので起業を行う方が軌道に乗りやすいですね。
また、③「成熟期」④「衰退期」にある商品・サービスしかない場合、
右肩下がりに売上・利益が減っていくので、
新規事業を始めない限り停滞を続けることになります。
その際も、②「成長期」のもので新規事業を行う方が軌道に乗りやすいですね。
「成長期」は知的財産が重要なカギ
②「成長期」では、「差別化すること」「競合にない強みを持つこと」「ブランド化すること」が主な課題となるので、
「知的財産」が最も有効活用すべきステージになります。
特許権、商標権、意匠権を組み合わせて、
競争優位性のある差別化要素を権利保護することで、
売上・利益を維持することができるからです。
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