経営戦略

※2024年1月2日配信メルマガVol.261より抜粋（一部加筆修正あり） ヤフオクでの不用品の出品から転売ビジネスへ 先日、専業主婦から起業して、年商22億円の会社にまで成長させた方のお話を伺いました。たった社員6名で22億円なので、すごいですよね。 最初は、いらなくなった子供の服や絵本などをヤフオクに出品していたのですが、もっと売上が上がるなら…ということで、しまむらで安い洋服を仕入れて、「新品未使用」という形で出品するようになったのです。 当時すでにヤフオクで転売ビジネスをする人は多くいたので、高く売れている人を研究して、真似していきました。特に、一瞬で欲しいと思えるような写真の撮り方を工夫しました。 すると、1,000円や2,000円で仕入れた服が、10,000円くらいで売れるという成功体験ができたのです。 仕入れ先のしまむらの店舗も増やして、どんどんヤフオクで売り捌き、売上を全部仕入れに突っ込んで、また売るということを繰り返し、半年で月商は300万円ぐらいになったのだとか。 税金問題発生から個人事業主へ しかし、税金関係の問題が勃発します。1~2年ぐらい経った時に、なんと税務調査が入りました。 「終わった…」と思ったそうですが、税務署の職員の方が納付書を用意してくれていて、なんとか納付手続を済ませました。しかも「個人事業主の届けを出すように」と指導までしてくれたそうです。 主戦はヤフオクから楽天市場へ こうして、売上が上がっていく中で、商品の掲載期限が決まっているヤフオクよりも24時間365日掲載できる楽天市場の方がいいのではないか？と考えました。 ただし、楽天は転売不可。Googleで調べて、大阪の船場の現金問屋で服を仕入れることにしたのです。 とはいえ、店舗がないと仕入れさせてもらえない。そこで、自宅のリビングを店舗にします。画用紙に屋号を書いて、手作り看板で店舗化した様子を写真にとって、再度問屋に掛け合って仕入れOKをもらえました。 最初の1枚が売れた要因を分析して、大サイズのレディース服に特化 楽天内では競合も強く、なかなか苦戦しましたが、大きいサイズの4,500円のジャケットが1枚売れて、「なぜ売れたんだろう？」と分析しました。 すると「ジャケット 大きいサイズ」で検索したから売れたとわかりました。ヤフオク時代にも「大きいサイズの洋服は高い値段がつく」傾向があったので、大きいサイズのレディースファッションに特化することにしたのです。 そして月商4,500円から3万、10万、50万、200万、400万、700万…といった形で売れるようになりました。 競合の仕入れ先を調べて真似する ただ、これだけ大規模になると、問屋もメーカーから仕入れることができません。そこで、「服はどうやって作るのか？」と疑問に思い、中国から来ていた怪しい営業メールに返信して、既存の商品を送ったら、コピーして作ってもらえることがわかったそうです。危ない橋を渡っていますが、この行動力がすごいですね。 また、競合が扱っているいい服がどこから仕入れているのかを調べるために、探偵を使って、仕入れ元からの段ボールに貼ってある送り状を写真に撮って送らせました。そこに書いてあった連絡先にお願いして、仕入れさせてもらいました。 それから、楽天内のSEOの重要さに気づき、キーワードを盛り込んで上位表示させることで、さらに売上が拡大しました。目立つようになったことで、競合から嫌がらせされるようになりましたが、それも難なく切り抜けてぐんぐん成長し、今に至っています。 経営知識も「ジャストインタイム」 製造業や物流の業界には、必要なものを必要な時に必要な量だけ生産する「ジャストインタイム」という概念があります。 上記の事例を考えると、経営な必要な知識についても、この「ジャストインタイム」の考え方は有効なのかもしれません。 「走りながら考える」という話に通じてきますが、「将来これが必要になるかも」という動機であらかじめ知識を入れるのではなく、必要になったタイミングで学んで、すぐに知識を使っていくということです。 少なからず、壁にぶつかったり危ない目に遭ったりするかもしれないけど、その分成長速度が早く、また知識が無駄にならずに生きやすいのです。 知財などの守りに関しては、事が起こる前に固めておくのがいいのですが、攻めに関しては、何も持っていない状態でもまずは仮説を元に動いてみて、それから必要な武器を揃えていく方がいいと言えます。

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