ブランディングのタイミングはネットとリアルで異なる

ブランディングのタイミングはネットとリアルで異なる

※2023年8月22日配信メルマガVol.242より抜粋(一部加筆修正あり)

「ブランディング」とは?

「ブランディング」とは、
見込客の頭の中に、
この商品・サービスと類似の商品・サービスは存在しない
という認識を作ることだと言われています。

競合がいる以上、
全ての消費者から選んでもらうことは難しいですが、
ブランディングを行うことで、
特定の需要を持った見込客の中で“比較対象”がなくなり
自社の商品・サービスだけを好んで選んでもらえるなら、
これほど理想的なことはないですよね。

そういった意味で、
ビジネスにおけるブランディングの重要性は
いうまでもないことかと思います。

「どのタイミングでブランディングに取り組むのか」が問題

その手段の1つとして、商標登録などもあるわけですが、
問題は「どのタイミングでブランディングに取り組むのか」です。

この点、マーケティングのやり方が
ネットなのかリアルなのかで
ブランディングのタイミングも異なる
というのが、
北の達人コーポレーションの木下社長のお話です。

簡単に言えば、
リアルの場合は、最初からブランディングに取り組んでもいいけど、
ネットの場合は、最初からブランディングに取り組んではいけないということでした。

ネットとリアルでブランディングのタイミングが異なる理由とは?

どういうことかというと、
実店舗がなく、主にオンラインでマーケティングしている商品・サービスは、
実店舗があり、主にオフラインでマーケティングしている商品・サービスに比べて、
認知してもらうためのコストが高いのですね。

つまり、ネットの場合、ブランドイメージを作り込んでから商品を売ろうとしても、
なかなか見込客に認知してもらえない
のです。

この点、リアルの場合、店舗で実際に商品を手に取ってもらえれば、
その世界観、ブランドイメージが伝わりやすく、
認知してもらうためのコストが安く済みます

人間は五感の生き物なので、
視覚と聴覚でしか伝わらないネットよりも、
視覚・聴覚・触覚・味覚・嗅覚に伝えることができるリアルの方が、
人の記憶に残りやすい=認知されやすい

そうした違いから、認知のコストの差が生まれるのでしょうね。

したがって、リアルの場合は、最初からブランドコンセプトを固めてから、
そのブランドイメージに沿った商品を販売しても売れる
のです。

一方、ネットの場合は、最初からブランドコンセプトを固めるのではなく、
まずいい商品を作って、それが売れ続けることで、
ブランドに”なっていく”
という感じです。

テスラの広告費は0

例えば、EVブランドのテスラなんかは、
オンラインで販売しているものの、広告費が0ドルということが知られています。
認知をとるために広告宣伝に費用を使うのではなく
優れた商品を作った上で、「紹介プログラム」を設けて、
口コミを活用することでテスラの認知を広げていきました。

この紹介プログラムを使ってテスラの車を購入すると、
紹介者と新規顧客に1000ドルが還元されるという仕組みが受けて、
SNSでどんどん拡散されていったのです。

これにCEOのイーロン・マスク個人の強烈な発信力がかけ合わさって、
テスラは、コストをかけずに世界で認知されることに成功しました。

いずれにしても、ネットとリアルで認知のためのコストが異なることから、
効果的なやり方が変わってくるのだなと思いました。

※参考記事:「マーケティングとは “戦いの道具”ではなく“戦いをなくす道具”である。」
https://neo-m.jp/interview/8/

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