※2025年1月21日配信メルマガVol.316より抜粋(一部加筆修正あり)
ビジネスは「トレンド」×「ビジネスモデル」で考える
ビジネスはトレンドとビジネスモデルの掛け算でうまくいくと言われています。
本当に素晴らしいビジネスは、トレンドに乗っていて、
かつビジネスモデルも優れているという考え方です。
どちらか一方が優れているだけでも、
ある程度うまくいくので、
トレンドとビジネスモデルを意識することが大事なんですね。
とはいえ、ビジネスモデルは能動的に作れても、
トレンドを能動的に作り出すことは困難です。
そこで事前に、あるいは芽が出始めたトレンドを掴んで、
乗っかる必要があります。
トレンドを掴むための「振り子の法則」
トレンドを掴む考え方はいくつかあるのですが、
その中の1つに「振り子の法則」があります。
振り子の原理になぞらえて、悪いことの後には良いことがある、
と考える人は少なくないと思いますが、
トレンドでも同様に、ある商品がブームになると、
次にそれとは真逆の性質の商品がブームになるということがしばしばあるのです。
例えば、ダイエット業界で考えてみると、
2002年に、お腹に巻くだけで腹筋が引き締まる「アブトロニック」が大ヒットしました。
自発的に頑張らなくても痩せられる、という期待に応えてくれる商品ですね。
その後、2007年には、米軍の基礎訓練が元となった
「ビリーズブートキャンプ」が大ヒットしました。
こちらは、有酸素運動を行いながら全身の筋肉を鍛えて、
脂肪を燃焼させる、かなりきつい運動を強いる商品です。
2008年からは「骨盤矯正ダイエット」が流行りました。
こちらは簡単な動きで骨盤の歪みを治す商品ですね。
それから、ゆっくりと筋肉を緊張させることで筋トレ効果を高める「スロートレーニング」。
ややきつめです。
2009年は「巻くだけダイエット」がヒット。
名前の通り、こちらは簡単系。
2010年は「モムチャンダイエット」と「カーヴィーダンス」で、
きつめの有酸素運動を行います。
2012年に流行った「骨盤枕ダイエット」というのもありました。
腰の下に枕を置いて寝るだけの楽なダイエット法です。
その後、やや激しい「TRFダンササイズ」がブームになり、
マンツーマンできつめに行う「RIZAP」が大ヒットしました。
このように、「ゆるい」→「きつい」→「ゆるい」→「きつい」と
振り子のように繰り返しているのです。
振り子の裏には「顧客の不満」がある
その理由は、「ゆるい」で効果がなかった人が「きつい」に流れ、
「きつい」で挫折した人が「ゆるい」に流れるからですね。
どんな商品でも、うまくいかなかった顧客がいるはずなので、
その不満を汲み取ってあげることが大事なのです。
ダイエットだけでなく、英語の世界でも、
きつめの「ヒアリングマラソン」が流行った後に、
聞き流すだけという簡単さを謳った「スピードラーニング」が流行るなど、
「ゆるい」と「きつい」の振り子を繰り返しています。
したがって、ご自身の属する業界でも、
このようなトレンドの傾向がないか分析してみると、
次のトレンドが見えてくるかもしれません。