光冷暖をホテルに転用! 強みを異業種で花開かせたFUTAEDAの戦略

光冷暖をホテルに転用! 強みを異業種で花開かせたFUTAEDAの戦略

※2024年7月30日配信メルマガVol.291より抜粋(一部加筆修正あり)

エアコンがないのに猛暑でも快適に過ごせるホテル

毎日うだるような暑さで、エアコンが手放せない今日この頃。

しかし、世の中にはエアコンのないホテルが存在するのをご存知でしょうか。
といっても避暑地というわけではありませんし、
エアコンを取り付ける余裕のないボロボロの宿というわけでもありません。

福岡の博多にある「HOTEL GREAT MORNING」です。
https://hotelgreatmorning.com/

「HOTEL GREAT MORNING」は、その名の通り、
「最高の朝を迎える」ためにすべてが設計され、デザインされているホテル。

寝具や建材、アメニティも自然であることに徹底的にこだわり、
まるで森の中にいるような爽やかな空気感を実現するため、
無風の光冷暖システム「F-CON(光冷暖)」を採用したそうです。
https://www.a-hikari.com/

無風なのに涼しい「F‑CON」とは?

いくら真夏にエアコンが欠かせないといっても、
人によっては、送風の音や臭いが気になったり、
風が当たることで肌寒さを感じたり、
部屋が乾燥して喉や肌にダメージを感じたり、
クーラー病と呼ばれる不調をきたしやすくなったりします。

その点、「F-CON」は一切風を使わないため、
このような不快感がなく
またホコリやウイルスが舞うのを抑えることができるのですね。

その仕組みは、自然界と同じ遠赤外線の放射(輻射)の原理を使っています。
特殊加工を施したラジエータからの遠赤外線が、
壁や天井に共振・共鳴すると、
熱が移動して、熱を与えたり奪ったりでき、
建物全体をムラなく快適な温度にすることができるようです。
もちろん、特許も取得しています(特許6694199,6857394,6890366号)。

住環境設備にホテル…多分野への事業展開のきっかけとは?

この「F-CON」を開発したのも、
「HOTEL GREAT MORNING」を運営するのも、
同じFUTAEDA株式会社です。
https://www.futaeda.com/

同社は、1988年に「Annyのお気に入り」という自然派セレクトショップをオープンしたところから始まります。
https://futaeda.jp/anny
二枝社長の次女がアトピー性皮膚炎だったことから、
自然の力で我が子を治したい、同じような悩みを持つ人たちを助けたいという思いから、
「健康」を事業の軸に据えるようになりました。

その後、「健康」を軸として岩盤浴を日本でいち早くオープンしたり、
前述の光冷暖システムを開発したり、
ホテル運営に加えて、
今では他社のホテルにも光冷暖システムを提供しています。

異業種だからこそ、常識にとらわれず尖ったコンセプトを作れる

既存の大手のホテルでは、
「最高の朝を迎えるホテル」
のような尖ったコンセプトはなかなか思いつかないかもしれません。

異業種でかつ中小企業であるFUTAEDA株式会社だからこそ、
このような尖ったコンセプトで
少数派のお客さんの心をがっちり掴むホテルを作ることができたのでしょう。

事業の多角化は、リスクマネジメントの観点からも望ましいですが、
自社の強みを異業種に活かせないか
需要が明確にある、尖ったコンセプトを作れないか
考えてみても面白いですね。

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