※2023年3月21日配信メルマガVol.220より抜粋(一部加筆修正あり)
不満を買い取る「不満買取センター」
前回は、「お客さんから何かを買い取る」ビジネスは、
事業者側が優位に立ちやすいことについて解説いたしました↓
「お客さんから何かを買い取る」ビジネスというと、
「物を仕入れて売る」転売型のビジネスモデルを真っ先に思い浮かべますが、
実はもう1つのビジネスモデルがあります。
それは「情報を買い取る」ビジネスです。
みなさんは「不満買取センター」をご存知でしょうか?
https://fumankaitori.com/
普段、商品やサービスを消費していて、
「もっとこうだったらいいのになぁ…」
「この点が使いづらいんだけど…」
と不満に思うことはあるかと思います。
こういった不満を文章にして、
スマホやPCから投稿すると、
不満を買い取ってもらえるというサービスです。
寄せられた不満の内容に応じてAIが査定し、
投稿者に1~10ポイントが与えられます。
500ポイントが貯まると、1ポイント1円相当で
ギフト券に交換できるという仕組みになっているんですね(2023年3月21日時点)。
3月16日現在、726,732人の会員が存在しており、
まさに不満のビッグデータを構築しているわけです。
お客さんの不満はビジネスの種
世の中のビジネスは、エンタメを除けば、
お客さんの何らかの悩みや不満や不便を解決するために存在します。
つまり、お客さんから寄せられた不満はビジネスの種でもあります。
そこで、ビジネスの種である不満のビッグデータを企業に提供することで、
商品・サービスの開発や改善に役立ててもらうんですね。
味の素やLION、伊藤ハムといった大企業から、
官公庁に至るまで、幅広く利用されているようです。
より詳しく見てみると、
「不満ファインダー」と言うサービスでは、
月額20万円(最低3ヶ月)から
集めた不満データ3000万件を自由に検索・分析することができます。
https://fuman-finder.com/
また、「アイタスクラウド」では、
月額25万円〜で
テキストデータになっている顧客の声を自然言語処理し、
何に対する意見が多いのかを可視化・深堀することで、
課題解決のヒントを発見することができます。
https://itas-cloud.com/
さらに、「ideAi」は、
年間240万円〜で
不満や顧客の声、ブログやSNSへの書き込み等の
膨大なテキストデータを自然言語処理し、
斬新なアイデアや有望な意見等を厳選して提供しています。
https://ideai.jp/
クオリティの高い不満を集める価値は高い
値段だけ聞くと、中小企業にはちょっと高く感じるかもしれませんが、
クオリティの高い不満を集めるのは大変なので、
実は結構お得なのではないでしょうか。
というのも、お客様から寄せられる苦情をよく「クレーム」と言いますが、
わざわざ直接企業に「クレーム」を申し立ててくれるケースは多くないからです。
大抵は「クレーム」を言うまでもなく、
行きどころのない「不満」が残ってしまうんですね。
これまで世に出ることのなかった「不満」を拾い上げてくれるので、
より緻密に商品・サービスの改善に取り組んだり、
潜在ニーズを満たす商品・サービスを開発したりすることができるのです。
また、「クレーム」は、その商品・サービスを提供する会社に集まりますが、
同じ「クレーム」が来ない限り、同業他社には寄せられません。
その点、こちらは同業他社の商品・サービスに対する「不満」も集めて提供してくれます。
また、顧客の声を集めるために、アンケートや座談会を実施するケースもありますが、
なかなか時間もかかる上に、本音で語ってもらえないことが多いです。
その点、こちらの不満買取センターには「質の高い不満の声」が集まるので、
より効率的だといえます。
「不満の声」は使い回しが可能
不満買取センターとしても、一度「質の高い不満の声」を得られれば、
ずっと使い回しが可能なので、データ提供においてあまりコストや労力はかかりません。
不満はなくなることはないことから考えても、とても優れたモデルだと感じました。
おまけに「不満買取センター」という、サービスそのものを名称にしているため、
他者が真似しても追い抜くことは難しいでしょう。
考えれば考えるほど、恐ろしいサービスだと思います。
以上、「不満買取センター」のように、
人や企業に役立つ「情報を買い取る」という視点で
ビジネスを考えてみてくださいね。
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