※2022年5月17日配信メルマガVol.176より抜粋(一部加筆修正あり)
「オズボーンのチェックリスト」とは?
「オズボーンのチェックリスト」ってご存知でしょうか?
これは、米国の広告代理店のトップにまで上り詰めた人物で、
ブレインストーミング(ブレスト)の生みの親でもある、
アレックス・F・オズボーン氏が紹介しているアイディアの発想法です。
※参考:「創造力を生かす―アイディアを得る38の方法」(アレックス・F. オスボーン (著), Alex F. Osborn (原著), 豊田 晃 (翻訳))
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9つの項目からなるチェックリストを用意して、
その項目に合わせて(フレームワークに当てはめて)考えることで、
アイディアが出しやすくなるツールであり、
さまざまな企業の現場で用いられています。
9つの項目は下記の通り。
①転用(Other uses)
②応用(Adapt)
③変更(Modify)
④拡大(Magnify)
⑤縮小(Minify)
⑥代用(Substitute)
⑦再配置(Rearrange)
⑧逆転(Reverse)
⑨結合(Combine)
①転用
「他の用途はないか?新しい使い方はないか?他分野に適用できないか?」
というもので、例えば、
接着力の弱い接着剤を「剥がせる付箋」として転用した「ポストイット」
などが例として挙げられます。
②応用
「他に類似のものはないか?過去に類似のものはないか?何か真似できないか?」
というもので、例えば、
パーソナルジム「RIZAP」をベンチマークしつつ、安めに金額設定した「24/7ワークアウト」
などが例として挙げられます。
③変更
「変えたらどうなるか?新たなひねりを加えられるか?意味、色、働き、音、匂い、形、時間、頻度を変えられないか?」
というもので、例えば、
缶コーヒーのネーミングを「WEST」から変更することで大ヒットした「BOSS」
などが例として挙げられます。
④拡大
「拡大できないか?何か足せないか?大きく、強く、高く、長く、厚くできないか?」
というもので、例えば、
缶の飲み口の幅を、従来の18.5mmから最も美味しく感じる22.5mmに拡大して大ヒットした「アサヒスーパードライ」
などが例として挙げられます。
⑤縮小
「縮小できないか?何か減らせないか?小さく、軽く、弱く、短く、省略、分割できないか?」
というもので、例えば、
お湯を早く沸かすことだけに特化した電気ケトル「ティファール」
などが例として挙げられます。
⑥代用
「他のもので代用できないか?他のアプローチはないか?人、物、素材、製法、動力、場所を代用できないか?」
というもので、例えば、
大豆などの植物性原料を用いつつ、肉の食感に近づけた「代替肉」
などが例として挙げられます。
⑦再配置
「入れ替えたら?アレンジしたら?要素、成分、型、部品、配置、順序、結果を変えられないか?」
というもので、例えば、
書類を一方向にしか外せなかった構造を、左右どちらからも開閉できる構造にした、キングジムの「ドッチファイル」
などが例として挙げられます。
⑧逆転
「逆にしてみたら?主客転倒してみたら?反転、前後転、左右転、上下転、順番変更できないか?」
というもので、例えば、
流通時の麺の破損を防ぐべく、カップに麺を入れるのではなく、麺にカップをかぶせてパッケージした「カップヌードル」
などが例として挙げられます。
⑨結合
「組み合わせたら?ブレンドできないか?アイデアや目的、考えを組み合わせたら?」
というもので、例えば、
通常は1種類の接着剤で製本するところ、2種類の接着剤を用いて水平開きを実現した、中村印刷所の「水平開きノート」
などが例として挙げられます。
新しいアイディアは、既存のアイディアから生まれる
まったくの0から新しいアイディアを出すことは困難ですが、
既存のアイディアの足し算、引き算、掛け算、割り算をすることで
生み出すことはできます。
これは特許でも同様です。
特許の出願書類には
必ず「従来技術」を記載して、
「従来技術の課題」と「その解決手段」を記載することが必須となっております。
つまり、「既存のアイディア(従来技術)」が元になっているんですね。
その際に、上記のようなフレームワークを用いると、
アイディアを発想しやすくなるので、
活用されることをおすすめいたします。
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