相手の「弱み」で戦う

相手の「弱み」で戦う

※2022年3月15日配信メルマガVol.167より抜粋(一部加筆修正あり)

自分の「強み」は相手の「弱み」で際立つ

知的財産は、自分の「独自性」や「強み」とも言い換えられますが、
「独自性」や「強み」は、その業界の中で相対的に決まるものです。

そして「独自性」や「強み」は、
周りの「弱み」のところで発揮できれば、
より際立ち、勝ちやすく
なります。

家事代行サービス業界の弱み

例えば、従来の家事代行サービスは、
大きく分けて2種類。
自社で雇用する家事スタッフを
家事を依頼するお客さんの元に派遣する

BtoC型と、
家事代行したい人と
家事代行して欲しい人をマッチング
させる
CtoC型
ありました。

ただ、これらにはそれぞれ
弱みがあります。

BtoC型の弱み

まずBtoC型は、
代行業者のコーディネーターと打ち合わせする手間が生じる
価格が高い
という弱みがあります。

コーディネーターとは、いわゆる営業マンのことで、
お客さんからヒアリングして、
その内容に合った家事スタッフをアレンジする役割です。
お客さんの事情に合わせたサービスを提供でき、
かつ品質もある程度保証されている点は優れています。

しかし、家事を依頼するような忙しい人にとっては、
この打ち合わせ自体が煩わしい
もの。
また、コーディネーターが入る分、コストも余計にかかります。
自社から派遣するため、地域ごとに拠点を設ける必要があり、
これらがサービス価格に反映されて割高となっています。

また、家事スタッフも雇用しているので、
人件費がさらに価格に上乗せされています。

CtoC型の弱み

一方CtoC型は、
品質のばらつきが大きく、保証もない」という弱みがあります。

ただのマッチングサービスなので、
家事をする人を面接したり教育したりすることもありません。
前述のコーディネーターも、当然いません。

その分、割安でサービス利用ができますが、
運悪くひどい家事スタッフに当たってしまうと、
不満が生じるような事態が生じてしまいます。
トラブルが発生しても、介入してくれず、
当事者同士で解決しなければならないでしょう。

家事代行は自宅に入って行うサービスですから、
いくら安いとはいえ、安心できる人でないと頼みにくいことは明らかです。

両者の弱みを打ち消す家事代行サービス

そこで、従来のBtoC型やCtoC型サービスの弱みの部分を打ち消す、
CtoBtoC型の家事代行サービスの会社が、
先日マザーズに上場した「CaSy(カジー)」です。
https://casy.co.jp

「CaSy」は、家事代行の業務プロセスをDX化し、
利用しやすい「利便性」がありながら、
業界最低水準の「低価格」で、
サービスの「品質を維持」しているサービスです。

まず、コーディネーターによるヒアリングの部分は、
クラウド上で答えるアンケート形式にしました。
アンケート結果を元に、独自のアルゴリズムを用いて、
ユーザーとキャスト(家事スタッフ)をマッチングしています。
これにより、コーディネーターの人件費がかからず
またユーザーの対応時間も節約しました。
通常、新規の申込から利用までに2週間かかっていたのが、
最短3時間でできるようになったそうです。

そして「CaSy」は家事スタッフを雇用しているわけではなく、
キャストに登録した人に業務委託する形で運営しています。
雇用していない以上、物理的な拠点も不要
これにより、人件費を抑えられるので、
サービスの価格をBtoC型の半額程度にすることができました。

さらに、CtoC型とは異なり、
キャストの面接や研修を行って人材の質を高めています。
コーディネーターがいない分、
キャストへの報酬も高くすることができるので、
さらにサービスの質を維持できる仕組みになっているのですね。

他にも、キャストのモチベーションを維持させる取り組みが色々あるのですが、
長くなってきたので、また次回ご説明いたします。

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