※2020年7月7日配信メルマガVol.79より抜粋(一部加筆修正あり)
「relentless.com」というURLを検索すると…
突然ですが、「relentless.com」というURLを、アドレスバー(検索窓)に打ち込んでアクセスしてみてください。
怪しいサイト?ではなく、
なんと米Amazon.comに繋がります。
何かの間違い…ではありません。
ドメイン情報を検索できるWHOISで調べると、
ちゃんとAmazon Technologies, Inc.名義で登録されていることがわかります。
(https://tech-unlimited.com/whois.html)
Amazonはなぜ「relentless.com」をドメイン登録しているのか?
「Relentless」は、「冷酷(残忍)な、情け容赦のない」といった意味を有する単語です。
なんだか怖い言葉ですよね・・・
Amazonはなぜこんな単語のアドレスを登録しているのでしょうか?
実は、創業者でCEOのジェフ・ベゾスが、この言葉を好んでいて、
インターネット書店を立ち上げる時の、社名候補のひとつだったそうです。
調べてみると、「relentless.com」のドメイン登録は1994年の9月25日。
「amazon.com」のドメインが登録されたのは、1994年11月1日ですから、
それより前から存在していたことになります。
普通に考えたら、どうせ「amazon.com」にリダイレクトされるなら、
「relentless.com」を維持する理由はないように思われますよね。
それでも、26年も前から意図を持ってこのアドレスを登録し続けているのは、
Amazon自体が「Relentless」な=「冷酷(残忍)な、情け容赦のない」企業としての姿勢を、
あえて示すためなのではないかと考えられます。
Amazonは超厳しい企業
実際、Amazonは、日本のブラック企業も顔負けの過酷な労働環境にある企業として知られています。
無駄は徹底的に省き、
長時間労働や、休日出勤は当たり前で、
ベゾスの意に沿わない意見は罵倒され、
有能な人はボロボロになるまで働かされ、
有能と認められなかった人は切り捨てられる。
その代わり、それに見合った報酬は支払われ、
30代後半~40代後半の部長職なら、年収2000万前後はあるそうです。
KPI(Key Performance Indicator=重要業績指標)の数字に徹底的にこだわり、
顧客数、アクセス数、コンバージョンレート、在庫欠品率、配送ミス率、不良品率など、
0.01%単位で管理して、毎週全世界で経営会議を行うのだそうです。
その会議では、単に目標達成したかどうか、進捗はどうか、次の目標達成見込などだけでなく、
「なぜ目標を達成できたのか?」まで質問されるというから驚きです。
理由が明確でなければ再現性がないからです。
厳しい姿勢は、従業員に対してだけではありません。
仕入れ先を互いに競争させ、Amazonにとって有利な条件を引き出していきます。
仕入れ価格の低い好条件の会社から順番にリストアップし、
トップの企業が50%納品したら、次点の企業に回り、
その会社が30%納品したら、残りの20%が次の順位の企業に回るのだとか。
その代わり、トップの企業は取引額は巨大になります。
厳しいのは経営理念を貫くため
従業員や取引先に対して、ここまでRelentlessなのも、
Amazonは、「地球上で最もお客様を大切にする企業であること」を理念として掲げているからなんですね。
良い悪いは別として、理念を貫くためには「relentless.com」というアドレスを維持するほどの姿勢で、
徹底している点は、なかなか日本企業には見られない凄みがあると感じました。
※参考:
・「amazon 世界最先端の戦略がわかる」(成毛 眞 (著))
https://amzn.to/2ZzJhse
・「なぜアマゾンは「今日中」にモノが届くのか」(林部健二 (著))
https://amzn.to/2YXsxMz
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