利用規約に出てくる「ロイヤリティフリー(RF)」と「ライツマネージド(RM)」とは?

利用規約に出てくる「ロイヤリティフリー(RF)」と「ライツマネージド(RM)」とは?

2021年5月6日

こちらのブログ内容は、音声で聞くこともできます。
https://stand.fm/episodes/6003b976288f4d17c3a9104a

前回、「「著作権フリー」の表記を信じすぎてはいけません」
「必ず規約を読んで、使用許可の条件・範囲を確認してください」
とお伝えしました。

その規約を読んでいる時に出てくる、
ロイヤリティフリー(RF)」と「ライツマネージド(RM)」は、
一体何を意味しているのでしょうか。

★ロイヤリティフリー(RF)

まず「ロイヤリティフリー(RF)」というのは、
一度使用許可を得れば、その許可の範囲内で、
何度でもくりかえし利用できる
という意味になります。

「ロイヤリティ(Royalty)」は「著作権の使用料
「フリー(Free)」は「免除
を意味していて、
今後、使用するたびに著作権の使用料を要求することはありませんよ
という意思表示になります。

なので、最初から完全に無料のケースだけでなく、
最初に素材をダウンロードする際には有料、
つまり著作権の使用料が必要なケースも、
「ロイヤリティフリー(RF)」に含まれます。

それから、あくまで「ロイヤリティフリー(RF)」になるのは、
許諾を受けてダウンロードした本人であって、
無断で他の人に、その素材データをあげたり貸したりすることはできません
なんでもありというわけではなく、
商品化する場合等に、追加のライセンス(エクストラライセンス)が必要になることもあります。

★ライツマネージド(RM)

次に、「ライツマネージド(RM)」ですが、
こちらは、使用するサイズや媒体、期間、範囲などを特定して許諾するもので、
許諾の範囲外は、その都度申請手続と使用料が発生します。

「ライツ(Rights)」は「権限
「マネージド(Managed)」は「管理された
という意味で、
この素材を使用する権限は、管理下に置かれていますよ
という意思表示になります。

こちらは、イメージとしては「貸し出し」に近く、
使用料もケースバイケースですが、
通常は「ロイヤリティフリー(RF)」よりも高額で、
その分、他の人が使っていない希少性の高い素材といえます。

また、「ライツマネージド(RM)」には、
独占的なもの(Exclusive)」と「独占的でないもの(Non-Exclusive)」に
分かれていることがあります。
「独占的なもの(Exclusive)」は、自分だけが使える分、
とても高額にはなりますが、オンリーワンの素材で価値が高いといえますね。

★「ロイヤリティフリー(RF)」と「ライツマネージド(RM)」の使い分け

以上より、
比較的ライトに使える「ロイヤリティフリー(RF)」のものは、
SNSなどの普段使いの発信で使う
一方、希少性の高い「ライツマネージド(RM)」のものは、
自社HPなど、他者との差別化が必要なブランディングのシーンで使う
というように、使い分けるのがいいと思います。

※配信時点の判例通説等に基づき、個人的な見解を述べています。唯一の正解ではなく、判断する人や時期により解釈や法令自体が変わる場合がありますので、ご注意ください。