その技術力、”見えて”ますか?

2016年12月6日

持続可能なブランドコミュニケーションをつくる
「サムライツ™」の弁理士、保屋野です。

引っ越しの際に、扇風機の羽が折れてしまったので、
せっかくなら、温風も出る、年間通して活躍してくれるのにしようと、
ダイソンの商品を買いました!
かつて「羽のない扇風機」として、CMで話題になった商品のシリーズです。


使っていて感じる
ダイソンのいいところは、
技術力が見えるところ」
かなと思いました。
まずパッケージに、
発明品こそが、ダイソンを差別化するものであり、我々はその技術で特許を取得しています。
と大きく書いてあります。
こんなに大きく特許を主張している製品は、あんまり見たことがありません。
しかも、開発にどれだけ手間暇がかかったのか、ちょっとした物語が共感を生みます。
そして、羽がないことを示すのに、わざわざこの形にデザインしているんだろうと思いました。
普通に送風するだけなら、何もこの形でなくてよかったはず。
羽のある扇風機ではできなかった、
“真ん中に手を入れられる”形にすることで、
羽をなくしたことをわかりやすく見せているのです。
もちろん、デザインの特許(意匠登録)済み。
さらに、空気を増幅させることでパワフルに風を送り出せるという、
技術に「AIR MULTIPLIER」という名前をつけて、
商標登録しています。
独自の名前を付けることで、他にはない技術なんだ、とわかりやすくなるのですね。
技術力の高さを見える化し、知的財産権もうまく活用することで、
受け取るイメージをコントロールする。
これぞ技術ブランディングですね。
そして、さまざまな業種でも応用できると思います。
翼の折れたエンジェル(旧扇風機)の後継でやってきた、
羽のない扇風機(ダイソン)。
冬も夏も大事に使いたいと思います!